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GRAVITY/BULLET FOR MY VALENTINE

グラヴィティ/ブレット・フォー・マイ・ヴァレンタイン

BULLET FOR MY VALENTINE - GRAVITY
アーティスト名 BULLET FOR MY VALENTINE
ブレット・フォー・マイ・ヴァレンタイン
アルバム名 GRAVITY
グラヴィティ


CD | ユニバーサル インターナショナル | 2018年6月29日発売

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‘現代のブリティッシュ・メタルを背負って立つ彼らの、レーベルを移籍しての約3年振りの6作目…と書き出したが、その立ち位置がぐらつきかねないショッキングな内容だ。マシュー“マット”タック(vo, g)と共にアックスワウンドで活動したジェイソン・ボウルド(dr/ピッチシフター)が今作より加わっているが、彼の一撃入魂の力強いドラミングが化学変化をもたらした…のか、大胆にも程がある変貌を見せる。

今作ではデビュー以来のスラッシュ・メタル・ルーツや、付随するギター・ソロがほぼ封印された。代わりに噴出しているのが、彼らが結成.デビューした頃の米国のメインストリーム・メタル/ロックに見られたようなアプローチだ。「Over It」「Letting You Go」「Piece Of Me」「Don’t Need You(2018 version)」に顕著だが、スリップノットやNuメタルに接近した頃のマシーン・ヘッドも想起させる、ドラムに連動する打楽器的なギター・ワークが支配的な本作。全体をコーティングするシンセ類と、空間系で色付けされた浮遊感のある装飾ギターを掛け合わせた音の広がりも特徴になっているが、コーラスも増強しての歌メロの強化も際立つ。リンキン・パークやフーバスタンク…いや、曲によっては日本の“ラウド系”にも迫る耳馴染みの良さだが、今作を覆い尽くす電子音とダイナミズムの合わせ技による表現は、現代のEDMに正面から向き合ったBFMVからの返答なのだろうか?
(菅原健太)