DARKLIGHT／デイヴ・ビックラー：サバイバーのオリジナル・シンガー、等身大の初ソロ

1982年に全米１位を記録した大ヒット曲「Eye Of The Tiger」を歌ったサバイバーのオリジナル・シンガーによる、キャリア初となるソロ・アルバム。当時のような溌溂とした伸びやかさはないものの、適度に枯れた歌声はアコースティカルなアレンジが施された楽曲群によくフィットしている。全体的にミドル・テンポで淡々と進行する楽曲が多いが、「Magic」はネルソン的な爽やかなメロディーが心地よいアップ・テンポなポップ・ロック。プロデュースを務めたスティーヴン・ディアクティスによる力強いギター・プレイも説得力あり。ギミックに頼らない等身大の作風で、好感が持てる内容だ。

【文】Masa Eto