アーティスト名 | ERIC JOHNSON エリック・ジョンソン |
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アルバム名 | COLLAGE コラージュ |
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アコースティック作品『EJ』(’16年)以来となるアルバムが完成した。今作は過去に様々なプロジェクトのために作っておきながら未完成になっていたマテリアルを取り上げ、新曲として完成させたものとカヴァー曲で構成されており、久し振りにエリックらしい透明感溢れる楽曲がメインとなっている。
クリーン・サウンドのコード・ストロークとウォームなトーンによるリード・プレイを交えた爽やかなスティーヴィー・ワンダーのカヴァー「Up Tight(Everything’s Alright)」で始まり、アコースティック・ギターによるジミ・ヘンドリックスの「One Rainy Wish 」、インストゥルメンタルでプレイしたビートルズの「We Can Work It Out」、ヴォーカル入りのB.B.キングの「Rock Me Baby」、大胆なアレンジを施したベンチャーズの「Pipeline」、ウェス・モンゴメリーの「Down Here On The Ground」(日本盤ボーナス・トラック)とカヴァー曲も充実しており、エリックならではのアレンジの妙を楽しめる。
その一方でオリジナル曲のクオリティも素晴らしく、AOR系の「Morning Sun」「The Fade」などヴォーカル入りナンバーでの美しいコード・ヴォイシングや繊細なトーンのギター・ソロ、印象的なフレーズを軸にしたアップ・テンポの「Stratagem」、 泣きのギター・ソロもフィーチュアした哀愁漂う「To Whom It May Concern」など、歌モノ/インストのいずれも文句ナシの出来。エリックの初期作品を思わせる雰囲気もあり、彼のルーツとギタリストとしての魅力が存分に味わえるアルバムに仕上がっている。
【文】Jun Kawai