THE FINAL STAND/GOTSU-TOTSU-KOTSU “敗者の美学”の世界観をデス/スラッシュ・メタルに昇華

THE FINAL STAND/GOTSU-TOTSU-KOTSU “敗者の美学”の世界観をデス/スラッシュ・メタルに昇華
アーティスト名GOTSU-TOTSU-KOTSU
兀突骨
アルバム名 THE FINAL STAND
背水之陣 〜THE FINAL STAND〜

CD | B.T.H. RECORDS | 2018年10月24日発売

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川越の残虐王こと、元ディファイルドの高畑治央(vo, b)が率いる3人組による約2年ぶりの5th作。日本の歴史小説などに着想を得た“敗者の美学”たる世界観をデス/スラッシュ・メタルに昇華させるアプローチには、もちろん変化はない。過去の作品と同様に完成度は高く、まさに期待に応える内容と言っていい。複雑な技巧を組み合わせたアンサンブルは持ち味であり、本作でもタイトかつ生々しいバンド・サウンドで形作られているが、細かなこだわりを見せつつも、前面にはストレートなアグレッションが出てくる。このバランス感覚が素晴らしい。Joe-Gこと円城寺慶一の多彩なギター・プレイも魅力的だ。

【文】土屋京輔