CURRENTS／イン・ヴェイン

ノルウェー出身のプログレッシヴ・デス／ブラック・メタル・バンドによる４作目にして日本デビュー盤。高評価を得た前作『ｮNIGMA』（’13年）を継承する音楽性の作品であり、ややモダン・エッジでメロディックなデス・メタル調を軸に、プログレッシヴかつテクニカルな展開をたんまり聴かせてくれる。その一方、ダークでメランコリックなメロディーも大いに振る舞われており、高い完成度とユニークさを示しながらも、実に取っ付きやすいエクストリーム・メタルとしてまとめ上げられている。２人のギタリストのプレイは、攻撃的なリフ、ゴシック調の旋律、テクニカルなソロなどいずれも一級品。

【文】小澤明久