アーティスト名 | KIKO LOUREIRO キコ・ルーレイロ |
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アルバム名 | SOUNDS OF INNOCENCE サウンズ・オブ・イノセンス |
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これまでリリースした3枚のソロ・アルバムで、メタル系のテクニックのみならず、ジャズ、フュージョン、ボサノバやショーロのようなブラジル古来の音楽の流れを汲んだスタイルなど、幅広い演奏技術を披露してきたANGRAのギタリスト:キコ・ルーレイロ。4作目となる本作は、前作『FULLBLAST』(’09年)のようなハード・ロック/フュージョンを基本にしながら、表現力豊かなプレイを盛り込んだ作風となっている。
キコのソロ作が他の多くのギター・インストゥルメンタル作品と大きく異なるのが、各曲に盛り込まれた複雑なリズムだ。変拍子のみならず、ブラジル特有のリズムなどを巧みに盛り込んだ複雑なビートに、当たり前のように音数を詰め込んだギター・リフやスポンティニアスなリード・フレーズを投入。しかも、それがメロディアスなものからアウトしたものまであり、更にスタッカートでアクセントを付けたり、スウィープのようなテクニカル・リックを聴かせたりと、とにかくプレイの振り幅が大きくかつレベルが高い。もちろん曲そのものもメタル風やファンキーなナンバー、AOR風のメロウな曲など様々で、コンポーザーとしての力も存分に発揮しており、随所にフュージョンやラテンなど多彩なテイストを盛り込んだアレンジも見事。ギター・プレイヤーなら誰もが憧れるようなオリジナリティとテクニックを満載した作品だ。
(Jun Kawai)