アーティスト名 | KK’S PRIEST KK'sプリースト |
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アルバム名 | SERMONS OF THE SINNER サーモンズ・オブ・ザ・シナー |
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K.K.ダウニング率いるニュー・バンドがいよいよデビュー! リリース時期を古巣の50周年ツアー開始にぶつけたというワケではないだろうが、ヴォーカルがティム“リッパー”オーウェンズなのはともかく、ベースのトニー・ニュートンがリッチー・フォークナーの元バンドメイトなのは果たして偶然か…? ギター・チームの一翼を担うのは、かつてK.K.がプロデュースしたホスタイルのA.J.ミルズ。腕の負傷によりレス・ビンクスは不参加となり、THE THREE TREMORSでティムと一緒だったケージ他の米国人ドラマー:ショーン・エルグを迎えている。すでに4曲が先行公開済みで、バンド・サウンドはもう明らかとも言えるが、K.K.が古巣で実践していたメタル王道ド真ん中…というか、『PAINKILLER』(’90年)に近いのは“プリースト”を名乗るのだから当然か。イントロ明けから激しいアーミングが飛び出し、表題曲「Sermons Of The Sinner」に“Sinner”とあり、「Return Of The Sentinel」(あの冒頭フレーズを流用!)でシメるというのも、K.K.なりの意地の表明と言えよう。リードはK.K.メインで、ツイン・フレーズや掛け合いのバトルもあり、全体として攻撃的なソロが目立つのはイイとして、時に気合いが空回りする瞬間も…。8分超の大作曲「Metal Through And Through」の練り込み不足も気になるものの、まずはK.K.の本格シーン帰還を素直に喜びたい。状況が許せば来日にも期待が高まる!!
【文】奥村裕司