SHOWDOWN/SHOW-YA:結成40年、全編英詞のヘヴィ&メロディックなメタル・アルバム

SHOWDOWN/SHOW-YA:結成40年、全編英詞のヘヴィ&メロディックなメタル・アルバム
アーティスト名SHOW-YA
SHOW-YA
アルバム名 SHOWDOWN
SHOWDOWN

CD | ドリーミュージック | 2021年8月30日発売

Amazonでチェック

’81年結成、’85年にアルバム・デビューを果たした彼女ら。’98〜’05年は解散状態にあったが、’12年の『GENUINE DIAMOND』からは再結成活動が安定している印象だ。’80〜’90年代において女性バンドであることは損得表裏があって、アイドル的に売り出されようとしたり、ハード・ロックと歌謡曲のどっちつかずになったりと、知名度こそ高かったものの、思うような活動ができない面もあったのでは…と推察する。
さてこの度リリースされる本作、全曲英詞でヘヴィかつ現代的、そしてメロディックなメタル・アルバムである。プロデューサー兼ソング・ライターとして若井 望(DESTINIA)が携わった影響が大きいのだろう。ミックス/マスタリングをヤコブ・ハンセンが担当している点も、ヘヴィネスとダークネス、そしてキラキラ感の的確な融合に好影響を及ぼしていると思う。寺田恵子のさすがの歌唱や五十嵐☆sun-go☆美貴のハードなギターばかりでなく、メンバー全員の活躍が随所で光る。また、小僧どもを黙らせるベテランの貫録だけでなく、女性バンドならではのセクシャリティがしっかり盛り込まれている点も、驚いたと言っては失礼だが、文句なしに素晴らしいと思えた。
結成から40年、ようやく作りたいアルバムが作れたのではないか。時間掛かり過ぎだって? いや、時間を掛けただけの価値はあるね。

【文】小澤明久