’12年に“TRICKFINGER”名義で、「Scen In Sgt」というアシッド・ハウス系の楽曲をインターネット上で公開したジョン・フルシアンテ。彼が同プロジェクトの最新アルバムとして制作した『TRICKFINGER』が、4月2日にリリースとなる。本作はシンセサイザーとドラム・マシンだけで制作された、全8曲を収録するギター・レス作品だ。レッド・ホット・チリ・ペッパーズを脱退後、ジョンは『PBX FUNICULAR INTAGLIO ZONE』(’12年)、『ENCLOSURE』(’14年)とソロ名義でのリリースを重ねて来たが、そこで彼が追求して来た音楽はロック・ギターのスタイルではなく、ヒップホップやエレクトロニック・ミュージックの手法を大きく取り入れた実験的なものだった。その延長線上に生まれたのが、この『TRICKFINGER』である。
「エレクトロニック音楽を作りたい、自分でエンジニアをするという夢を実現しようと、5年前くらいから真剣に考えて来たんだ」と語るジョンは、「新しい作曲方法を見付けることができて興奮した」とその制作を振り返っている。現代を代表するアーティストの1人であるジョンの新たなる試みを、是非ともチェックしてもらいたい。