幻のドキュメンタリー・フィルム『1973 サンタナの軌跡』特別上映会をレポート!

幻のドキュメンタリー・フィルム『1973 サンタナの軌跡』特別上映会をレポート!

3月の日本公演が迫り来る、カルロス・サンタナ率いる伝説的ラテン・ロック・バンド、サンタナ。その初来日から40周年を記念して、去る2月1日、1973年の日本公演の模様を追った幻のドキュメンタリー・フィルム『1973 サンタナの軌跡』の特別上映会が渋谷公会堂にて開催された。

同フィルムは、日本滞在中のバンドを密着取材したカメラが、コンサートを始め、楽屋やホテルの一室から飛行機(専用機)の移動中の様子までくまなく撮影したフィルムを編集し、プロモーション用の映像として制作された。しばらく行方不明となっていたが、近年になってネガや音声フィルムが発掘され、それらを数年がかりで組み合わせることによって復刻に成功。5,000名もの応募から抽選で招待券を手にした2,000名の観客の中には、かつての来日公演を体験した往年のファンの姿もあった。

上映に先だって、フィルムや公演関係者を中心としたトークショーが行なわれ、撮影や録音、ライヴ作品『LOTUS』にまつわる貴重なエピソードを披露。使用カメラのズーム機能では遠方からの撮影が難しかったため、ステージに上がることをバンド側に交渉し、演奏者の側まで近寄って撮らざるを得なかったこと、録音に使用されるテープが1本あたり30分しか録れなかったため、4人掛かりでテープを交換する練習が必要だった…などと、今の時代には考えられないようなレコーディング秘話なども次々と飛び出し、観客の興味を多いにかき立てた。期待の高まる中、いよいよ上映がスタート。

感想は「凄まじかった」の一言に尽きる。スクリーンはひたすらにバンドの演奏、移動及び楽屋の風景を映すのみで、インタビューなど語りの場面などは一切なし。そのため、73年のステージ上の熱気が実に生々しく蘇っていた。当時カルロスが入れ込んだ精神世界を体現したラテンのリズム、感情のままに紡がれる官能的なギター・フレーズや永遠に続くかと思われる「Every Step Of The Way」の美しいフィードバック音、「Mantra」でフォーカスされたマイケル・シュリーヴの鬼気迫るドラミング姿…。カメラの距離の近さが生み出す迫力は筆舌に尽くしがたい。また、自身の楽器を自らチューニングするカルロス、開演前の楽屋でメンバーがパーカッションを手にジャムる光景、武道館で誕生日を迎えたマイケルのパーティーの様子なども挟まれ、会場をすっかり当時の世界に引き込んでいた。

上映会終了後には、会場のロビーに展示されたフィルムの現物、ギネスブックに認定された『LOTUS』の22面体ジャケットやその認定証、本人サイン入りを含むカルロスのシグネチュア・ギターなど、サンタナゆかりの貴重な品々を一目見ようと、多くのファンが押し寄せていた。

なお、同フィルムは大阪でも上映されることが決定。チケットはこちらも抽選となっており、本日より下記ページにて招待券応募の受付が始まっている。来日公演はもちろん、この濃厚な1時間15分も1人でも多くの人に体験していただきたい。

特設ページ

<UDO>SANTANA – フィルム上映会 in OSAKA

来日公演

日程:2013年3月11日(月)
会場:大阪城ホール
開場:18:00 開演:19:00

日程:2013年3月12日(火)
会場:日本武道館
開場:18:00 開演:19:00

日程:2013年3月13日(水)
会場:東京国際フォーラム ホールA
開場:18:00 開演:19:00

詳細お問い合わせ:<UDO>SANTANA

作品情報

サンタナ|Sony Music

番組情報

■ BS-TBS「SONG TO SOUL」
今年1月に行なわれた最新インタビューで語られる代表曲「ブラック・マジック・ウーマン」への思いを交えてサンタナの偉大な歴史を紹介。
BS-TBS「SONG TO SOUL」サンタナ ブラック・マジック・ウーマン特集
2013年2月6日(水) 23:00〜23:54(予定)

■ NHK総合「SONGS サンタナ」
最新インタビューで自ら語る生い立ち、ウッドストックでのデビュー、日本への思いなど。
日本公演秘蔵ライブ映像を交えて栄光の歴史を紹介。
NHK総合「SONGS サンタナ」
2/23(土)23:00〜23:29(予定)