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サンズ・オブ・テキサス 2018.2.1 @渋谷duo MUSIC EXCHANGE ライヴ・レポート

レポート●浅見大秀 Taisyu Asami 写真●Aki Fujita Taguchi

SONS OF TEXAS - All

初の日本公演となった’16年の“LOUD PARK”で圧倒的な支持を集め、昨年の9月には2ndアルバム『FORGED BY FORTITUDE』をリリースした米産メタル・バンド:サンズ・オブ・テキサス。“パンテラ meets ニッケルバック”と評された、キャッチーなメロディーとヘヴィネスを兼ね備えるサウンドで多くのリスナーの心を掴んでいる彼らが去る2月上旬、待望の単独来日を果たした。その熱演を期待しつつ、筆者は1日に行なわれた東京公演へ向かった。

サポート・アクトであるHER NAME IN BLOODのパフォーマンスが終了した10数分後に、サンズ・オブ・テキサスのステージが開幕。メンバーはSE無しで登場し、楽器隊が一斉に凄まじい轟音を鳴らして初っ端からオーディエンスを驚かせる。大歓声と共に会場の熱気が上昇した所で、最初に披露されたのは「The Vestryman」だ。ヴォーカルのマーク・モラレスがフィル・アンセルモ(元パンテラ、現ダウン他)ばりのパワフルな歌唱で会場を沸かせまくる中、ギターのジェス・デホイヨスはバッキングとソロの両方を丁寧にこなし、バンドをリードしていた。その後も、グルーヴィかつキレの良いリズム・ギターが特徴の「Down In The Trenches」から、力強さを感じるロック・バラード「Cast In Stone」といった多彩な楽曲が続き、8曲目のヘヴィかつオールドスクールなナンバー「Expedition To Perdition」が始まる頃には会場でモッシュが炸裂するほどのヴォルテージに! この時のジョン・オリヴァレス(g)による超ハイ・スピードなダウン・ピッキングが凄まじく、抜けの良い1音1音の迫力で観衆をノック・アウト。シビアなリズムを要するプレイを正確にこなしながら、観客を煽りまくるフットワークの軽さは、バッキング担当である彼にとって大きな強みの1つなのだろう。

SONS OF TEXAS - Jon Olivares

ニック・ヴィラリール(b)によるスラップがキモになる「Feed The Need」からマークは熱が入り過ぎたのか、上半身裸になって一層アグレッシヴにシャウトをかます。同時にジェスも腰を低く落とした構えでプレイの熱量をさらに上昇させていた。カントリー・ブルースの要素が強い「Slam With The Lights On」では、ジェスがチョーキングを活かした粋なオブリガートを加えつつ、途中からはモダンなディストーション・サウンドでシャッフルのリズムを刻みまくる。こういった、彼らが見せる現代的でありながら往年のブルースやロックの要素もちらつかせた楽曲の数々は、聴いていて新鮮さと同時に安心感も得られるのだ。

SONS OF TEXAS - Jes De Hoyos

ライヴが後半に差し掛かり、会場全体のヴォルテージが最高潮に達した所で始まったのは、パンテラのカヴァー曲「I’m Broken」だ。一層演奏にパワーが増し、メンバー全員が荒々しいヘッド・バンギングをかましながらエモーショナルなパフォーマンスを見せる。ギター・ソロも含めて完全にコピーするほど再現度が高く、彼らのパンテラ愛を直に受けた瞬間でもあった。ミドル・テンポでワイルドな雰囲気を醸し出している「Wasp Woman」では、マークはステージから下りてファンとふれあいながらも全くぶれることのない歌声を届ける。ジョンとジェスは楽曲の重々しさを表現するかのようにギターのヘッドを勢い良く上下させ、エネルギッシュにプレイを展開。そして最後に披露したのは、その名の通りテキサス色を前面に出した「Texas Trim」。間奏に続くソロ・パートで、マークのおふざけで目隠しをされてしまうジェスだが、全くミスをせずに見事弾ききり、オーディエンスを圧倒! そしてラストのサビではジョンとジェスが一体感のあるパフォーマンスを見せつけ、クライマックスにふさわしい大迫力のステージングで幕を閉じた。

SONS OF TEXAS - Mark Morales

約1時間というややコンパクトな内容ではあったが、密度が濃いパフォーマンスの数々でファンを大いに楽しませてくれたサンズ・オブ・テキサス。次回の来日ではさらに多くのリスナーに、故郷であるテキサス州のエッセンスを加えた彼ら独自の音楽を聴かせてほしい。

なお、今回の来日中にYGはジェスとジョンのギター・チームにインタビューを行なった。近日公開予定なので乞うご期待!

サンズ・オブ・テキサス 2018.2.1 @渋谷duo MUSIC EXCHANGE セットリスト

1. The Vestryman
2. Blameshift
3. Down In The Trenches
4. Cast In Stone
5. Pull It And Fire
6. Never Bury The Hatchet
7. Nothing King
8. Expedition To Perdition
9. Feed The Need
10. Slam With The Lights On
11. I’m Broken
12. Beneath The Riverbed
13. Wasp Woman
14. Baptized In The Rio Grande
15. Texas Trim