PROJECT X／DARK MOOR

スペインの雄、約２年半ぶりの10th。楽曲の骨格を純メロパワ路線から、よりメジャー感溢れるサウンドへと成長してきた彼らの最新作は、“宇宙”や“UFO”をテーマとしたコンセプト作。これまでのバンド・カラーとは一風違ったSFというさらに壮大な舞台を用意し、楽曲に未知の物語性を持たせ、合唱団のクワイアを全面的に用い（一部かなりクイーン的）、過去のイメージを覆す作品と言えるかもしれない。が、エンリク・ガルシアの紡ぎ出すクサいギター・メロディーは不変であり、印象的なフレーズが多いのもポイント。なお、初回限定盤には名盤2nd＆3rdから全５曲の再録が収録されたCDが付属している。