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LOVEBITES 2018.6.28 @渋谷TSUTAYA O-EAST ライヴ・レポート

レポート●ヤング・ギター編集部 YOUNG GUITAR Pix●Yoshika Horita

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女性メンバー5人から成る国産メタル・バンド:LOVEBITES(ラヴバイツ)。去る6月28日に彼女達の単独公演が開催された。最新ミニ『BATTLE AGAINST DAMNATION』を引っ提げて行なわれた本公演の会場は、単独ライヴとしてはこれまでで最も規模の大きいTSUTAYA O-EASTだ。先月英国の音楽誌『Metal Hammer』が主催している“Golden Gods”アワードにて“ベスト・ニュー・バンド”部門を受賞したことも追い風となったのか、チケットはソールド・アウト。熱いメタル・スピリットを持ったオーディエンスで客席が埋め尽くされる中、この日のショウがスタートした。

オープニングSEが流れ、ステージを隠す白い幕にメンバーのシルエットが順番に映し出されるというクールな演出で一気に観客を引き込むと、『BATTLE AGAINST DAMNATION』の冒頭を飾る「The Crusade」を1曲目に演奏。アイアン・メイデン彷彿の強力なツイン・ギターのハモリが際立つこの新たな必殺チューンで、のっけからファンの心を鷲掴みに。その勢いのまま「Warning Shot」「Break The Wall」「Scream For Me」と、タイプの異なる楽曲が繰り出されていく(「Break The Wall」はライヴ初披露)。この冒頭部分だけでも、miyako(g, key)とmidori(g)による濃密なアンサンブルに圧倒されてしまったファンも多かったことだろう。各曲の緻密に構築されたリズム・パートや「Scream For Me」のエンディングに用意された白熱ソロ・バトルなど、高密度なギター・パートは間違いなく彼女達の大きな武器だ。

この後もギター・チームは、ダークでウネるようなリフが光る「Shadowmaker」、多様なアプローチで彩る「Above The Black Sea」、スラッシュ・メタル・スタイルの怒濤の刻みで押す「The Apocalypse」…など、手を緩めることなくパワフルなプレイで畳み掛けていく。そんな2人が今回ステージで使用していたギターは、各自2本ずつ。まずmidoriはE-II“Horizon”で、黒と紫という異なるフィニッシュのモデルを用意。チューニングは前者がドロップDで後者がレギュラーだ。一方のmiyakoのギターはディーンのモデルで、“Icon”(レギュラー・チューニング)と“ML Switchblade”(ドロップDチューニング)となっていた。またアンプは、midoriがケンパー、miyakoがオレンジをそれぞれステージ上にセットしていた。

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ライヴ本編に話を戻すと──終盤は突進系のメタル・チューン「The Hammer Of Wrath」、LOVEBITES随一のエモーショナルなナンバー「Liar」、印象的なギター・リックが満載の「Burden Of Time」という1stフル『AWAKENING FROM ABYSS』(’17年)の収録曲が並び、続いて繰り出されたのは彼女達の代名詞的な1曲「Don’t Bite The Dust」。この曲ではラストのサビ裏で、ステージ後方のセットにて仁王立ちでワイルドにリードを奏でるmidoriの姿が印象的だった。そして「Under The Red Sky」を演奏し、一旦メンバーは退場。数分後、熱いアンコールに応えて再登場したバンドは、壮大でスローな前半とロックに加速する後半という構成の大曲「Edge Of The World」をプレイし、豊かな表現力で魅了する。そして最後の曲に選ばれたのは「Bravehearted」だ。この曲ではステージ中央にmiyakoとmidoriが並んでツイン・リードを聴かせるという場面もあり、最後まで見所に事欠かないライヴとなった。そんな本公演の中から印象的だったポイントとして、「Liar」におけるmiyakoの“泣き”に満ちた極上のロング・ソロと、「Under The Red Sky」でのクリケット奏法やスライド・バー&アーミングを駆使した創意工夫溢れるmidoriのプレイを挙げておこう。

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このライヴ以前、ヤング・ギターが行なったインタビュー(7月号掲載)でmiyakoは「2月の渋谷DUO公演は個人的に反省点が多かったので、O-EASTに向けてメンバーみんなで秘密の特訓をしています。ライヴではその成果を見せたいです」と話していた。果たして彼女達が今回のパフォーマンスにどれだけ満足できているのかは定かでないが、客観的に見て、今回は大成功を収めたと断言してしまって差し支えないだろう。あらゆる面が完璧だったとは言わないが、細かな批判や指摘が無意味に思えるくらい、彼女達のステージは非情に良いヴァイブに満ちた、素晴らしいものだった。そんなLOVEBITESは今後、日本国内のライヴだけでなく“Wacken Open Air”といった海外の大舞台への出演も控えている。そうした場数を踏むことで、更に大きく躍進していくことに期待したい。

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LOVEBITES 2018.6.28 @渋谷TSUTAYA O-EAST セットリスト

1. The Awakening(SE)〜The Crusade
2. Warning Shot
3. Break The Wall
4. Scream For Me
5. Shadowmaker
6. Above The Black Sea
7. Inspire
8. The Apocalypse
9. The Hammer Of Wrath
10. Liar
11. Burden Of Time
12. Don’t Bite The Dust
13. Under The Red Sky

[encore]
14. Edge Of The World
15. Bravehearted