名古屋を拠点に活動する呪イ系アイドル・グループ“マザリ”が、現在開催中のツアー<七大都市単独巡礼『呪物崇拝見世物花屋敷』>のファイナルを、4月14日に東京EX THEATER ROPPONGIにて実施。このライヴを支えるバンド・メンバーを発表した。
多くの楽曲でLedaがギター&ベース・アレンジを手掛けるマザリは、アイドル・ファンのみならず、ヴィジュアル系ファンやメタルヘッズにギター・キッズなど、多方面のロック・ファンから注目を浴びている。そんなヘヴィでラウドな楽曲とメタリックなサウンドを支えるのは、前回昨年10月に行なわれた1周年ライヴに続き、ギターにRay(DEVILOOF)、ベースに明徳(lynch.)、ドラムに響(摩天楼オペラ)という超強力な猛者たち。そして今回新たに、ギターに葉月(NEMOPHILA、KOIAI)を迎え、ツイン・ギターの4人編成バンドでツアー・ファイナルに臨む。
通常のバンドでは体験することのできないアイドルならではの感覚や、難度の高いテクニカルな楽曲のライヴにおける再現性をバンド・メンバーはどう捉えているのか。4人に話を訊いた。
ミュージシャンにはない感覚を持って歌ってる(響)
──昨年10⽉のマザリ初となるバンド・セット・ライヴの際、MCのネタにもなっていましたが、マザリ・メンバーがバンドにダメ出し(?)をする場⾯もありましたね。
響:やっぱり普段歌い慣れているオケの⾳源とは違うので、そういうことはありますよね。
──そうやって、アイドルならではの感覚に気づかされた部分もあると。
明徳:たとえば、「混ざり」という曲でバンド・メンバーが演奏時に聴くクリックを作ったんです。オケだったものを⽣演奏するにあたって、本当にちょこっとだけ曲の間(ま)を詰めたんですよ。⼀拍の何分の何程度のその変化に、マザリのメンバーが気づいた。僕ら楽器をやる人間はメトロノームやリズムの拍で曲を把握するけど、彼⼥たちは踊りながら把握していて、⾝体の中にタイム感を持ってるんだなって。すごいなと思いました。
響:1秒もないようなコンマ何秒の差だったんで、これはわかんないかと思ってたんですけど、⼀瞬で気づいたのですごいなと。ミュージシャンにはない感覚ですよね。彼⼥たちはダンスありきで歌っていて、フォーメーションの移動とかもあると思うんですけど、こっちにはない感覚を持って歌ってるんだなっていうのは感じましたね。
──Rayさんは、初めて爆音バンド・セットの中で歌うマザリ・メンバーをどう⾒ていましたか?
Ray:僕もバンドではクリーン・ヴォーカルを担当しているんで、爆⾳の中で歌ったりはしますけど、マザリさんは想像以上にもう出来上がってる⼈たちだったんで。なんか⼼配していたのが⾺⿅らしくなるくらい、何も⾔うことはなかったですね。
──葉⽉さんは今回初参加となりますが、意気込みはいかがですか?
葉⽉:そうやって出来上がった状態の中に私が⼊っていくわけですから、これは相当頑張らないといけないなと思いつつ……マザリの皆さんはイヤモニを聴いてる?
明徳:聴いてないね。
Ray:⽤意はしてたけど。
響:聴いてないであれを歌ってるのが恐ろしい……。
葉⽉:なるほど……。ブレイクダウンも多いし、それこそおっしゃってた「混ざり」もめっちゃテンポが変わるなと思ってたんですよ。それを⾝体で覚えてるんだって思うと、今更ながら恐怖を感じてきました……。皆さんにいろいろお伺いしながら、私⾃⾝が成⻑していけたらなと思います。
──皆さん、アイドルのライヴ・サポート⾃体が初めてだったわけですが、アイドルに対してどういうイメージを持たれていました?
明徳:今はいろんなアイドルの⼈たちがいますけど、僕は昭和〜平成の⼈間ですからね。アイドルといえばハロプロ(ハロー!プロジェクト)という世代なんで。ここまでゴリゴリなアイドルは最近の⽂化かなって。
響:アイドルにはバンド・サウンドもありますけど、どっちかというと打ち込みの⾳が多いと思うんです。マザリはもうガッツリ、バンドの⾳なんで、いわゆる「アイドルだから」みたいな、壁になるようなものはマザリに対してはまったくなかったですね。僕が学⽣の時から観ていたAKB48とか、アイドルといえば“王道にかわいい”というのが⼀般的にあると思うんですけど、マザリはヴィジュアル系バンドをやってる僕よりも濃いメイクで怖い感じになってるんでね (笑)。 もう個性が強いなと。括りはアイドルなんでしょうけど、新ジャンルだなと思います。曲もヴィジュアル系寄りだし。そういうアイドルが増えてきてはいると思うんですけど、そこをマザリが代表として切り拓いていってほしいですね。


マジで練習するだけ。個⼈的にギタリストとしてレベル・アップするような気がします(葉月)
──マザリの⾳楽的な魅⼒のひとつとして、多くの楽曲のギター&ベース・アレンジをLedaさんが⼿掛けていますが、プレイヤーとしてどうですか?
Ray:ブレイクダウンとか、その辺は僕もバンドで散々やってるんですけど、マザリを弾いていて思うのは「まさかそっちのスケール、その⾳に移る??」とか、そういう普段弾かないようなフレーズがたくさん出てきますし、和のテイストの持って⾏き⽅だったり、本当に勉強になります。僕、⼈⽣で初めて⾏ったライヴがLedaさんのライヴだったんで、ものすごく影響受けていますし、こんなに弾かせてもらってるのもありがたいんですけど、とにかくむずい。とにかくむずいです!
──葉⽉さんはいかがです?
葉⽉:いやぁ、ヤバいっすね……。低⾳を弾きながらハイ・フレットに⾏くみたいなフレーズがあったり、普段とは全然違うプレイ・スタイルのものがあったりするんで。オファーを頂いて「えっ、私??」と、そこから始まりましたけど、「この難しいフレーズを任せていただけるんだ」という嬉しさもありますね。⾳の棲み分けはRayさんと相談しながらでやっていきたいと思うので、あとはもうマジで練習するだけです。個⼈的にギタリストとしてレベル・アップするような気がします。
──ベースはどうでしょう?
明徳:ベースもLedaくんが弾いてるんですけど、最初にパラ・データをもらって聴いたら、俺、もうベースをやめようかなと思って。
⼀同:アハハハハハ!!
明徳:何⽇何週間練習したらこれ弾けるんだろう?みたいな(笑)。ギターもベースも同じ⼈が弾いてるからタイム感はバッチリだし、それで成⽴するフレーズだったりリフだったりっていうのがあって。もう、すごい⾳源ですよ。Ledaくんとは同郷なんです。Ledaくん、きっちりとした演奏をするイメージを持ってる⽅が多いと思うんですけど、地元で昔やっとったメンバーは超ゴリゴリのハードコアなマインドの⼈間も多かったです。だから、しっかりした理論的なこともやりつつ、ノリでそれをぶっ壊す!みたいなわけわからんことも⼊れてくるんで、だいぶヤバいですね。アレンジがだいぶヤバい。
──ドラムに関してはどうですか?
響:ドラムに関しては作曲した⽅が打ち込まれたフレーズがベースになっているんで、“ドラマーっぽくないフレーズ”も混ざってくるんですよ。それを再現するところがまず難しいですね。それこそマザリ・メンバーはそのオリジナルの⾳に慣れているはずなので、そういう“ドラマーだったらこうは叩かない”みたいなところも、ある程度は守っていかないと歌に影響が出ると思うんです。そこは普通のバンドとは違う部分として意識してやってますね。ジャンル的には普段摩天楼オペラでやってることとはまた全然違う、メタルコアとかジェントとかそっち寄りの⾳楽ですけど、僕はもともとそっちをやってた⼈間だし、めっちゃ好きなんで。久しぶりにこういうブレイクダウンばっかりの⾳楽ができて、すごく楽しいですね。


──今回のバンド・セット・ライヴの⾒どころをお願いします。
Ray:やっぱりギターが2人になったことですね。前回は僕が弾かないフレーズは音源を流していたので。それを弾いてもらえるという、ちゃんと⽣のギターの⾳が鳴るだけでも前回とは絶対違うものになりますし。葉⽉さんはかなり変態なプレイもされるので、その葉⽉さん節を出してほしいなと。
葉⽉:はい! 頑張ります。
響:バンド・セットじゃないとできないようなことはやりたいですね。前回は煽りで曲の尺を⻑くしたりとかしましたし。やっぱり極端な煽り⾃体も普段はできないことだと思うので、そういうところももっと詰められたら⾯⽩いなと思いますね。
明徳:このあいだ、ツアー(七大都市単独巡礼「呪物崇拝見世物花屋敷」)の名古屋公演を観に⾏ったんですけど、FOHからプロデューサーさんがパッドを必死に叩いて煽ってたからね。⽣バンドだからできるライヴ感を出していきたいですね。
──前回はマザリ・メンバーが響さんのドラム・セットに⾜を掛けて煽る場⾯もあったり。
響:もっとガンガン来ちゃっていいですよ。でも普通に考えて、マザリ・メンバーからすればうちら男3⼈、怖いですよね(笑)。そこは今回葉⽉さんが居てくれるから、前回よりいい空気感でできると思います。
──よきお姉様として、お願いします!
葉⽉:はい! マザリさんたちと仲良くなりたいと思います!
明徳:それぞれのバンドのファンが観に来ても楽しめるライヴになると思いますので、ぜひ!

マザリ 二○二六年 七大都市単独巡礼「呪物崇拝見世物花屋敷」 概要

日程:2026年4月14日(火)
開場 18:00 / 開演 19:00
会場:EX THEATER ROPPONGI
バンド・メンバー:
葉月(g/NEMOPHILA, KOIAI)、Ray(g/DEVILOOF)、明徳(b/lynch.)、響(dr/摩天楼オペラ)
ゲスト:
ぁみ(怪談師)
田中俊行(オカルトコレクター)
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