「これまで以上のメタル愛に満ちているアルバムだ!」Lucifer’s Heritage/HELLHOUND『The Oath Of Allegiance To The Kings Of Heavy Metal』インタビュー

「これまで以上のメタル愛に満ちているアルバムだ!」Lucifer’s Heritage/HELLHOUND『The Oath Of Allegiance To The Kings Of Heavy Metal』インタビュー

前作『Let Metal Rule The World』(’11年)から実に6年半余、徹頭徹尾“M・E・T・A・L”な4人組:ヘルハウンドが待望のニュー・アルバム『The Oath Of Allegiance To The Kings Of Heavy Metal』をリリースした! ドラマーが交代し、トレードマークのアグレッシヴなスピード・チューンに加えて、今作ではキャッチーなロケンローや、荘厳なピアノ入りバラードにも挑戦している彼等──しかし、オールドスクールなHR/HMの王道を一直線に突き進む信念のサウンドは不変だ。鋼鉄の掟を遵守し続ける“666 Strings Samurai”:リード・ギタリストのLucifer’s Heritageに話を訊いた…!!

これまで以上のメタル愛に満ちているアルバムだ!

YG:まずはメンバー・チェンジについて──ドラマーのDragonblasterはどうして脱退してしまったのでしょうか?

Lucifer’s Heritage(以下LH):去年(’17年)の年末くらいかな…。公式では“のっぴきならない事情により…”となっているが、その真意は──あらゆる状況においてヘルハウンドを続けていくことが叶わなくなった…ということさ。しかし、辞めた後も色々とサポートしてくれていて、関係は良好だよ。

YG:後任のMountain Kingはどのようにして見つけましたか?

LH:彼はBlackwind(b)と一緒にAFTERZEROというバンドをやっていてね。そのつながりで、ここ4〜5年に亘り、Dragonblasterがライヴに出られない時にサポートしてくれていたんだ。だから、後任を決める際は全く迷いなどなかったよ。彼も即決で快諾してくれたし!

YG:新作『The Oath Of Allegiance To The Kings Of Heavy Metal』の曲作りには、いつ頃から取り掛かりましたか?

LH:去年の後半から今年の初めくらいには、Crossfire(vo,g)の頭の中にもう何曲かのアイデアがあって、スタジオで合わせたりしていたんだ。だが、本格的に取り組み始めたのは今年の1月か2月ぐらいだな。まずは手始めに、それぞれの宅録等の手順の確認も含め、「Speed Metal Hell」を録ったんだ。この曲はMountain King加入記念として、MVもアップされているよ。

曲作りは基本的に、Crossfireが頭の中に持っている曲のアイデアや構成を、スタジオで合わせながら細部を詰めていく方法を採っている。ソロは自分がじっくり家で考え、歌詞はすべてCrossfireにお任せ。これが俺達:ヘルハウンドの作曲スタイルさ。「Interlude」だけは、「Requiem For Warrior」のイントロになるようなインスト曲を作ってくれ…と言われて、あまり時間もなかったから、家で必死に作ったんだけどね(笑)。

YG:レコーディングはどのようにして?

LH:ギターだけで言えば、レコーディング期間は1ヵ月半ぐらいかな。今回は機材を揃えて、宅録に挑戦してみたんだ。俺は──その名も“L.H.スタジオ”でね! 各楽器バラバラに、それぞれで録音する形を採ったから、ギターのレコーディングを始めたのは、ドラムのオケが届いてからだった。ただ、以前スタジオで合わせた時のテイクがあったんで、それでソロを考えたりしていたのに、いざドラム・オケが届いたら、「何か違うな〜」ってなったりもしたよ(苦笑)。

あらかじめ〆切が決まっていて、(レコーディングの)期間も限られていたから、焦る時もあったね。「The Oath Of Allegiance To The Kings Of Heavy Metal」のソロは、最初メロディー中心で、そんなに速くない感じにしてみたんだ。すると、Crossfireが「もっと速く弾いて」と言うんで、録り直して送ったところ、「もっともっと速く!!」って言われて、半ばヤケクソ気味に速弾きしたのが、アルバムで聴ける後半部分さ(笑)。結果的に、素晴らしい出来になったと満足しているよ。きっとCrossfireの頭の中では、完成形が鳴っていたんだろうな。

他にも、「Metal Nation」のソロを録って、みんなに「こんなソロ出来たよ〜」って送ったら、「ハモってみたら?」と言われたんで、ガッツリやってみたところ、コレがめちゃくちゃイイ感じでね〜。最終的に、9本ほどギターを重ねてみたのかな。

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YG:新作ではどんな方向性を目指しましたか?

LH:基本的なアイデアは、すべてCrossfireが持ってきたから、全体的な音楽性は彼に拠るところが大きい。でも、その中で各曲の雰囲気やイメージを汲み取り、各メンバーによって肉付けされていったんだ。ギターで言えば、ソロのメロディーなんかは、勿論その曲のイメージを形にしてみたし、リフ等でも、カッチリした感じでいくのか、わりとルーズなノリでいくのか…とか、そういったところはよく考えたね。

過去のアルバムの出来にも満足していて大好きだけど、今作は「より速く!」「よりヘヴィに!」「より激しく!」「よりメロディアスに!」…と、それぞれの振り幅が過去の作品を上回っているんじゃないかな。そして、これまで以上のメタル愛に満ちている。先人達から受け継いできた、問答無用でカッコいいヘヴィ・メタルを俺達なりに消化して、体現出来たアルバムだと思っているよ。

YG:アルバム全体としては、これまで以上にヴァラエティに富んだ仕上がりになっていると思いました。 意識してサウンドの幅を広げようと考えましたか?

LH:確かに、スピード・ナンバーからバラードまで、今まで以上にヴァラエティに富んでいるアルバムだよな。楽曲自体のヴァリエーションは、さっきも言った通り、Crossfireのアイデアに拠るところが大きいけど、それぞれの楽曲に対するノリや方向性等は、メンバー間で一致した結果となっている。

ギター・ソロに関しては、曲の雰囲気やイメージをいつも以上に凄く大事にしてみた。「Metal Nation」では、ヘヴィでありながらも美しいメロディーをイメージしたし、「Interlude」では、哀愁が漂いながらも力強さや希望を感じられるようなイメージ、「Heavy Metal Magic」では、L.A.メタル的なキラキラした感じ…といった風にね。

YG:’15年にデジタル・シングルとしてリリースされた「Sign Of Heavy Metal」が新作にも収められていますね? 今回、新たに録り直したのでしょうか?

LH:この曲は、以前録ったトラックのままだよ。「Kill With Metal」も、長年一緒にやってきたDragonblasterへの感謝と敬意を表して、これまた以前録ったテイクをそのまま使っているんだ。

YG:では、新作のレコーディング使用機材を、Crossfireの分も含めて教えてください。

LH:メインで使ったギターは、アクティヴ・ピックアップを搭載したB.C.リッチのLPシェイプで、パッシヴ・ピックアップ搭載のジャクソンのVシェイプをサブで弾いた。ライヴでは、ジャクソンがメイン、B.C.リッチはサブとして使っているんだけどね。レコーディングでは、アクティヴ・ピックアップの方が音が安定するから、そっちをメインにしているのさ。一方、CrossfireはギブソンのフライングVを弾いていたよ。

DAWはQubase“Elements 9.5”。「Sign Of Heavy Metal」だけ、スタジオでアンプを使って録り、キーリーのブースター“Katana Boost”を使用したと思うけど、この曲を録ったのは’15年だったから、少し記憶がおぼろげだな…。他の曲はドライで録って、スタジオにあったマーシャル”JCM 2000”でリアンプした。空間系のエフェクターはPro Tools上で掛けたものだな。

YG:ギター・パートのレコーディングは、全曲2人で行ないましたか? それともタイトに仕上げるために、どちらか一方がすべてのリズムを弾いたり、ツイン・リードをひとりで重ねたりしましたか?

LH:「Sign Of Heavy Metal」以外はすべて自分が弾いているよ。タイトに仕上げるのに、ひとりで弾くのは効果的だと思う。今回はCrossfireのアドヴァイスを受けながら、ハモリを増やしたり、メロディーを変えたり、また自分のアイデアを入れたりなど、色々と試行錯誤はしてみたけどね。

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YG:ギター・ソロはインプロですか? それとも、あらかじめ練り込む方ですか?

LH:自分がソロを作る時は、メロディーをカッチリ作り込む部分と、インプロで弾く部分とを(あらかじめ)決めていることが多いよ。凄く速く弾く部分は、概ねインプロだけどね。ソロを作る上で気を付けているのは、以前ヤング・ギターのソロ作り指南の奏法記事にもあった、“起承転結を考える”ことだな。それから、俺が大好きなギタリストであるキコ・ルーレイロのコラムで読んだ、“バッキングの音をよく聴きながらソロを作る”というのも凄く大事にしている。あとは、指板をなるべく広く使うことにも気を付けているよ。

YG:今回、ギター・ソロの弾き込み度がこれまでになく凄まじいと思いました。何かキッカケがあったのでしょうか? 誰かのライヴを観て刺激を受けたとか…?

LH:前作から7年ほど経っていて、その間に色んな経験をしたことが大きいかな。まず第一に、“WACKEN OPEN AIR”での強烈な体験があったということ(編註:新人発掘を目的とした世界規模のバンド・コンテスト“W:O:A Metal Battle”において、2014年時の日本代表として出演)。トップ・レヴェルのメタル・フェスを体験出来たのは、人生でも非常に貴重な経験となったよ。それと──昨年7月、カナダのモントリオールまでメタリカのライヴを観に行ったんで、それも大きく影響していると思う。メタリカって、なかなか日本に来てくれないし、俺自身まだ観たことがなかったんだ。ショウはマジ最高で、「本当に心底メタルが大好きだ!」って再認識させてもくれたね!

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YG:最も気に入っているソロ、YG読者に注目して欲しいソロを教えてください。

LH:お気に入りは全曲さ!(笑) ひとつに絞るのは難しいよ。例えば、「Heavy Metal Never Dies」のソロには、俺の魂と愛がたっぷりと込められている。あと、「Requiem For Warrior」の泣きのソロ、L.A.メタルを意識した「Heavy Metal Magic」のソロも最高だな。そして、珍しく俺が作曲したインストゥルメンタル「Interlude」も是非、聴いてみてくれ!

YG:では最後に、今後のライヴ予定を教えてください。

LH:先日(7月14日)、東京でレコ発ライヴを行なったんだが、その一環で、7月28日に大阪で、翌29日には名古屋でプレイする予定だ。その後も、埼玉や静岡などでライヴをやるから、是非とも新作を聴き込んで足を運んで欲しい。必ずやアルバム以上の熱とメタル愛と魂を感じられるハズだからさ…!!

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*Pic: Michele Marcolin

ヘルハウンド 最新リリース情報

HELLHOUND - The Oath Of Allegiance To The Kings Of Heavy Metal

ヘルハウンド ライヴ情報

2018年7月28日(土)大阪 心斎橋 BTDショベル
2018年7月29日(日)愛知 上前津 クラブ ザイオン
2018年8月18日(土)埼玉 浦和 埼玉会館小ホール
2018年10月27日(土)東京 吉祥寺 クレッシェンド
2018年11月17日(土)静岡 富士 アニマルネスト
2018年12月9日(日)愛知 今池 ハックフィン

公式サイト

ヘルハウンド