“Metal Battle”2018日本代表のEND ALL:嶋崎大輔「メタルは“エンターテインメント”、ハードコアは“等身大”」【PART 3】
独“WACKEN OPEN AIR”フェスティヴァル(以下WOA)で開催されている、新人発掘のためのワールドワイドなバンド・コンテスト“Metal Battle”。今年、その日本代表に選ばれたのは、都内を中心に活動しているトリオ編成のスラッシュ・アクト:END ALLであった。3月に行なわれた国内予選を突破し、去る8月にWOAで世界各国の代表バンドと激突した彼等は、果たしてどんなパフォーマンスを見せ、現地のオーディエンスからどんなリアクションをもらったのか? ハードコア・シーンでも鳴らした剛腕アクスマン:嶋崎大輔に、自身のバックグラウンドも含め語ってもらった…!!
メタルは“エンターテインメント”、ハードコアは“等身大”
YG:WOAでは巨大テント内の“HEADBANGERS STAGE”で演奏しましたが、日本代表として“Metal Battle”コンテストに出場していかがでしたか?
嶋崎大輔(以下嶋崎):緊張しましたが…(笑)、最高のステージで…もう一瞬でした! 楽しかったですね!! WOAのことは前から知っていました。やっぱり、メタル好きには究極のフェスですよね。まさか自分が出演することになるなんて…!(苦笑)
YG:現地のオーディエンスからはどんな反応がもらえましたか?
嶋崎:予想以上にお客さんが入っていて、反応も良くてビックリしました。演奏後も、「良かったよ!」なんて声を掛けてくれる人がいて嬉しかったです。
YG:演目はどのようにして組みましたか?
嶋崎:「Get Thrashed!Get Drunk!」「More Beer」「Cut It Out」「It’s Time to Metal」…と4曲演奏したんですが、演奏時間が20分と短いので、セットリストは分かり易いスラッシュ・チューンのみを選びました。
YG:残念ながら“Metal Battle”優勝は逃してしまいましたが、バンドにとって、また個人としてWOA出演はどんな経験になりましたか?
嶋崎:バンドしても、個人としても海外でライヴをやるのは初だったので、本当にイイ経験になりました。他の国の“Metal Battle”代表と話したり、つながることが出来たのも良かったと思います。現地では、1stアルバム『SIGNS OF LIFE』(’17年)から摘んだプロモCDを配布したんですが、Facebookなどへ良い反応が返ってきて、それも嬉しかったですね。
▲ショウの前には、バックステージにて地元TV局の取材も受けた!
YG:WOAではどんな機材を使いましたか?
嶋崎:アンプはメサブギーの“Dual Rectifier”を現地で用意してもらいました。ギターはジャクソン・スターズの“KING V”で、エフェクターは普段から使っているアイバニーズの“Tube Screamer”とBOSSのノイズ・サプレッサーを。あんま特殊な機材は使っていません(笑)。ギターは普段、(ギブソン)“Firebird”を弾いているんですが、あまり調子が良くなかったのと、安定した音が出せるということで“KING V”を持って行きました。“Dual Rectifier”との相性も抜群で、正解だったと思います。(現地調達の)アンプのコンディションも良かったし、(“Dual Rectifier”は)普段から使っているのもあって、その点でもやり易かったですね。
YG:ギターのチューニングは?
嶋崎:レギュラーです。END ALLの伝統なんですよ。客観的に見ても、ヘヴィさより元気さとかポジティヴさにこそバンドの魅力があると思うんで、その方が合っているかと(笑)。
YG:使用弦のゲージを教えてください。
嶋崎:ダダリオの[.010〜.046]です。やはり、特殊なモノは使っていないです(笑)。
YG:トリオでもバンド・サウンドが薄くならないように、ギターの音作りなどで何か工夫をしていますか?
嶋崎:ギター1本だからといって、無理に広い音域をカヴァーしようとせず、ベースとドラムとの音の関わりを考えて音作りしています。
YG:現地ではどんなバンドを観ましたか? どのショウが良かったですか?
嶋崎:ジューダス・プリーストをWOAの(メイン)ステージで観ることが出来たのは感動でした! あと、セパルトゥラも流石でしたね〜。野外ステージなので、外音はあまり期待していなかったんですけど、どのバンドも音が良くてビックリしました!
YG:ここからは基本的な質問です。そもそも、ギターを始めたのはいつでしたか?
嶋崎:13歳です。特にレッスンは受けていませんが、先にギターを始めていた友達から、基本的なテクニックとかTAB譜の見方とかは教わりました。
YG:影響を受けたギタリストは?
嶋崎:あんまりギタリスト単位で着目して音楽を聴かないので、影響を受けたギタリストはいないんですが──スラッシュ・メタルだと、エクソダスとかヒーゼンなど、ベイ・エリア・クランチのバンドが好きなので、強いて挙げるとすれば、ゲイリー・ホルトとリー・アルタスですかね。
YG:最初からメタルやハードコアをやっていたのですか? それとも、他のジャンルから入りましたか?
嶋崎:メタル好きの従兄の影響で、ずっとメタル一筋でした。でも、大学のサークルに色んな音楽に詳しい人達が沢山いたので、そこから他の音楽も聴けるようになって、色々と影響を受けました。
YG:END ALL以前にはどんなバンドでプレイしていましたか?
嶋崎:メタル・コアとかニュースクール・ハードコアのバンドとか…。今と真逆で、ひたすら遅くて重い音楽をやっていました(笑)。END ALLには、共通の知り合いの紹介で、’16年1月に加入しました。なので、入って2年半くらいですね。
YG:END ALLでは、いつも曲作りはどのようにして行なっていますか?
嶋崎:ベース兼ヴォーカルのさとつ(田中 諭)か俺がリフを持ってきて、全員で仕上げていくスタイルです。
YG:自分がEND ALLに入って、バンドの音楽性が変わったと思いますか?
嶋崎:スラッシュがやりたくてこのバンドに入ったので、いつもメンバーには「速くてザクザクした曲がやりたい」と言っています(笑)。ただ、歌モノとか元気良さとか、END ALLらしさは残していきたいと考えていますね。
YG:スラッシュとハードコアのギター・プレイにおける違いについては、どう考えておられますか?
嶋崎:自分がこれまでに関わってきたハードコアのサウンドで比較すると、スラッシュのギター・プレイは切れ味が肝で“味付け重視”、ハードコアは他の楽器との音の絡みにおける“重厚さ重視”かなぁ…と思います。バンドとしては、スラッシュに限らずメタルは“エンターテインメント”、ハードコアは“等身大”ですね。飽くまで個人的な意見ですから、一概には言えないですけど…。
YG:では最後に、今後の予定を教えてください。
嶋崎:9月以降もライヴがガシガシ決まっていますので、バンドのSNS(下記参照)をチェックして頂き、是非ぜひ遊びにきてください! 一緒に飲みましょう!!
END ALL ライヴ情報
2018年9月23日(日) 西横浜EL PUENTE
2018年10月13日(土)吉祥寺CRESCENDO
2018年10月27日(土)京都MOJO
2018年11月3日(土)渋谷CYCLONE
END ALL 最新情報(公式SNS)
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