ジェット地獄／横関 敦 ＆ 小林信一

ブロンクスやザ・スラット・バンクスなどで活動してきた“ジェットフィンガー”の異名を取る横関 敦と、『地獄のメカニカル・トレーニング・フレーズ』シリーズの著作で知られる地獄カルテットの小林信一というギタリスト２名が組んだユニットのデビュー作。期待通りの超絶なシュレッド・プレイが目白押しのギター・インストゥルメンタル作品だ。音作りやフィンガリングの特徴に注目すると楽しさもより増すはずだが、叙情味溢れるゆったりとしたフレージングに２人の奥深さが表れている。「Active Volcano」や「ソラヲマウ」といった双方のソロ楽曲の再構築も面白い。ジョン・レノンの「Love」のカヴァーも巧み。

【文】土屋京輔