SLOWHAND AT 70 – LIVE AT THE ROYAL ALBERT HALL/エリック・クラプトン

SLOWHAND AT 70 – LIVE AT THE ROYAL ALBERT HALL/エリック・クラプトン
アーティスト名ERIC CLAPTON
エリック・クラプトン
アルバム名 SLOWHAND AT 70 - LIVE AT THE ROYAL ALBERT HALL
スローハンド・アット・70 - ライヴ・アット・ザ・ロイヤル・アルバート・ホール

DVD | ワードレコーズ | 2015年11月4日発売

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今年の3月30日に70歳の誕生日を迎えたエリック・クラプトンが、それを記念して5月にロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行なったコンサートを収録した映像作品。第1部と3部はエレクトリック・セットで、第2部はアコースティック・セットという構成だ。ブルース・カヴァー、J.J.ケイルのカヴァー、ブラインド・フェイス、デレク&ザ・ドミノス、ソロになってからの代表曲が詰め込まれ、彼のキャリアを俯瞰するかのような、まさにアニヴァーサリーな内容となっている。

クラプトンはブルースから多大な影響を受け、それに基づいてロック・ギターの土台を作り上げた最大の功労者の1人だ。だが、彼の奏法がその後あまりにも一般的になったため、今ではクラプトンの凄さに対しての認識がやや薄れているのではないかと思う。しかし、釣りはヘラブナ釣りに始まりヘラブナ釣りに終わると言われるのと同じく、この映像を観るとクラプトンこそがすべてのロック・ギタリストの基本であり、戻っていく場所だと思わされる。

このコンサートの2日目に彼はB.B.キングの訃報に接している。ボーナス映像として、スロー・ブルース「Little Queen Of Spades」の16分にも及ぶ入魂の演奏が収められているが、これはB.B.に捧げてのものだったのではないかと思う。

【文】細川真平