アーティスト名 | HIBRIA ヒブリア |
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アルバム名 | HIBRIA ヒブリア |
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ブラジル出身パワー・メタラーの第5作。昨年暮に現メンツでデビュー・アルバムをリメイクした『DEFYING THE RULES:10TH ANNIVERSARY』を発表したばかりなのであまりのペースの速さに驚くが、オリジナル・スタジオ・フルレンス作としては、’13年発表の『SILENT REVENGE』以来ということになる。
いきなりアップ・テンポ&スピード・チューン3連打で幕を開けるが、決して安易に初期へと回帰したわけではなく、ヘヴィ&グルーヴィな曲想も目立つ中、随所に仕掛けが用意され、何と1曲目からホーンが大胆導入されていて、思わずライオットの’90年作『THE PRIVILEGE OF POWER』を連想してしまった。ただ、ギターのアベル&ヘナートによるシュレッドの応酬はもちろん、ベースとの派手なユニゾン、練り込まれたリックやリズム・アレンジなど、テクニカル度がアルバム全体で格段にアップしているのは特筆点。特にソロ・パートの気合いの入り方は、間違いなく過去最高と言えよう。また、クルシファイド・バーバラのミア嬢とのデュエット曲があったり、スティーヴィー・ワンダーの全米No.1ヒット「愛するデューク」の仰天カヴァー(ベースのベニュールが美声披露&ホーン入り)がボーナス曲だったりと、色々と“挑戦”の姿勢が伝わってくるのも見逃せない。本作収録曲がライヴでどう再現されるか、9月の来日公演が楽しみだ!!
(奥村裕司)