JYLHÄ/コルピクラーニ:“らしさ”は揺るがずも、シリアスな哀感を堪能したい第11作

JYLHÄ/コルピクラーニ:“らしさ”は揺るがずも、シリアスな哀感を堪能したい第11作
アーティスト名KORPIKLAANI
コルピクラーニ
アルバム名 JYLHÄ
コルピの暗黒事件簿

CD | ワードレコーズ | 2021年4月2日発売

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前作『KULKIJA』(’18年)から多彩なゲストとの「Beer Beer」各国語ヴァージョン配信(’19〜’20年)、シングル『JAGERMEISTER』(’19年)を挟んでの第11作。ドラマー交替後の初アルバムで、冒頭曲の“鋼鉄神”風味に驚くが、昨秋に先行公開したレゲエ曲を含め、もはや何をやっても“らしさ”は揺るぎない。ただ前作同様、アップ・テンポはあっても楽しく愉快なコルピはもうおらず、エクソダスのベースがバンジョーを弾いた曲にスライド・ギター導入があったりするものの、やはり“祭”感は乏しい。まぁ、ライヴではきっと酔いどれ大騒乱必至だろうから、このシリアスな哀感を堪能すれば良いだけなのだが。

【文】奥村裕司