アーティスト名 | NEAL SCHON ニール・ショーン |
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アルバム名 | VORTEX ヴォルテックス |
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ジャーニーと並行してソロ活動も精力的に行なっているニール・ショーン(g)、昨年の『SO U』に続くニュー・アルバムの登場だ。「ジャーニーは誇りに思っているが、ここでの自分こそが本当の自分だ」と語っている通り、全編インストゥルメンタルの2枚組という、ギタリストとしての本気度を感じさせる内容になっている。元々ジャーニーはジャズ・ロック/プログレ的なテクニカルさを持ったバンドであり、スティーヴ・ペリー(vo)の加入と同時にポップでキャッチーな路線に変更して人気を得た。しかし、エリック・クラプトンからデレク&ザ・ドミノスへの加入オファーを受け、その後サンタナに参加した神童ギタリスト=ショーンの本質は、ペリー加入前のジャーニーにあったことを本作は再確認させてくれる。
内容は、徹頭徹尾ショーンのギター・プレイをフィーチュアしたハード・フュージョン。プログレや、時にメタルの要素を感じさせる部分もある。アグレッシヴに弾きまくるプレイが多いが、最愛の夫人に捧げた「Lady M〜」や「Unspoken Faith」などでのメロディアスな表現力も光っている。また、’12年の『THE CALLING』同様、ヤン・ハマー(synth)が参加。「Schon & Hammer Now」では、タイトル通りの両者の激突ぶりが楽しい。古いファンなら’81年の『UNTOLD PASSION』を思い出すだろう。
(細川真平)