TORN ARTERIES/カーカス:デス&ゴアな基本線にメロウな展開、自由度の高いギター・ソロ

TORN ARTERIES/カーカス:デス&ゴアな基本線にメロウな展開、自由度の高いギター・ソロ
アーティスト名CARCASS
カーカス
アルバム名 TORN ARTERIES
トーン・アーテリーズ

CD | トゥルーパー・ エンタテインメント | 2021年9月17日発売

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コロナ禍による発売延期の報から1年余──英“リヴァプールの残虐王”による『SURGICAL STEEL』(’13年)に続くフルレンス第7作が遂にリリース! セカンド・ギタリストが交代するも、今回もギター・パートはすべてビル・スティアーがプレイしており、その影響はない。先行リリースされたEP『DESPICABLE』(’20年)でおおよその方向性は見えていたとも言えるが、『HEARTWORK』(’93年)から『SWANSONG』(’96年)を経て、『SURGICAL STEEL』で復活を遂げる流れの延長線上にあるのは間違いない。ただ、全体としてやや落ち着いたような印象があり、一部楽曲にメロウな展開が含まれていることは特筆しておかなければならないだろう。中でも驚くのが、9分半を超える「Flesh Ripping Sonic Torment Limited」だ。いなたいアコースティック・ギターから始まるこの曲には、中間部に静パートがあり、そこでビルがマイケル・アモットを彷彿とさせるエモーショナルなリードを熱奏! さらに同系のメロディックなソロは「In God We Trust」にもあって、まさかのハンド・クラップまでもが飛び出して意表を衝かれる(あと、「Dance of Ixtab (Psychopomp & Circumstance March No. 1 in B)」にはカウベルが…)。無論、あのひしゃげたトーンから繰り出されるデス&ゴアな基本線もしっかり堅持しており、そうした激烈&ヘヴィ・チューンの数々に、インプロヴァイズ重視でこれまで以上に自由度が高いソロが満載されていることにも要注目だ…!!

(奥村裕司)