ジャズっぽいフレーズが弾きたい! 後編
ギターを弾かない人達に「ジャズっぽいの弾いてよ」と言われた時に思ったのですが、ジャズっぽいフレーズはどのように組み立てればよいのでしょうか。1番はジャズの音源を聴いて吸収することだと思うのですが、スケールなど理論的な面の注意点を知りたいです。
調べていた時に“オルタード・ドミナント7thスケールはジャズで重宝されます”とあったのですがイマイチ使い方がわからず困っています。
(ジャズっ子/20代/男性)
ドミナント7thコード上で、流れに応じて使いましょう
後編となる今回は、2つ目の質問のオルタード・ドミナント7thスケール(オルタード・スケール)について説明します。ページ下の実演動画も参考にしてみて下さい。
Ex-aオルタード・スケールの構成音
オルタード・スケールはRoot、♭9th、♯9th、3rd、♯11th、♭13th、♭7thの7つの構成音で出来た、ジャズで重宝されるサウンドを持つスケールです。“オルタード”とは“変化させた”(Altered)という意味で、♭9th、♯9th、♯11th、♭13thはナチュラル・テンションを変化させて出来たオルタード・テンションという特徴的な音です。
このスケールはドミナント7thコード上で使用可能で、例えばGオルタード・スケールはG7で使えます。Ex-7でGオルタード・スケールを弾いてみましょう。
Ex-7Gオルタード・スケールを弾いてみよう
ペンタトニック・スケールに定番フレーズがあるように、オルタード・スケールにもたくさんのプレイヤーが演奏してきた定番フレーズが存在します。Ex-8はオルタード・スケールの定番フレーズの一例です。
Ex-8オルタード・スケールの定番フレーズ
オルタードに限らず、メロディーに脈絡がなければこのような定番フレーズを入れても気持ち良く聴こえません。メロディーの流れを感じて歌うように使うのがコツです。逆を言えば、オルタード・スケールが使える場所であっても流れを感じられなければ使用しないという感覚も必要です。
Ex-9はドミナント7th上で積極的にオルタード・スケールの音を使っています。ただ、2小節目のA7に関しては1小節目に弾いたメロディーを繰り返すように弾きたいと思った結果、オルタード・スケールの音は弾いていません。