53組のアーティストによるカヴァー『THE METALLICA BLACKLIST』、エルトン・ジョンらのコメントを公開

通称“ブラック・アルバム”と呼ばれるメタリカの歴史的名盤『METALLICA』（1991年）のカヴァー・アルバム『THE METALLICA BLACKLIST』のCD盤が、10月１日（金）に発売となった。

53組のアーティストによる全53曲のカヴァー音源を収録する本作は、既に配信サービスがスタートしており、今回発売されたCDは４枚組構成となる。参加したのは、コリィ・テイラー（スリップノット）やゴーストといったロック／メタル界にとどまらず、エルトン・ジョンやマイリー・サイラスといったポップス、ラテン、カントリー、ヒップホップなど、その道で名を馳せる精鋭が集結。原曲に近いアレンジもあればカントリーやフォーク、UKロック、シンガーソングライター調に様変わりするなど、実に多彩に化けまくっているのが面白い。複数のアーティストが同じ楽曲をカヴァーしており、「Nothing Else Matters」などは12組のアーティストによる12ヴァージョンが収録されている。“メタリカ”という驚異的な存在を介して生み出された未曾有のコラボを堪能できる、新たな必聴盤だ。

参加アーティストのコメントが公開されているので、紹介しよう。

エルトン・ジョン Elton John ＆ WATT（アンドリュー・ワット）

「私はメタリカの大ファンだ。彼らがやっていることはとても音楽的で、私がやっていることとは違うので、強く惹かれるんだ」
ーーエルトン・ジョン

「“Nothing Else Matters”は素晴らしいパワー・アンセム。スローに始まって、動きがある。僕はブラック・アルバムからソングライティングと各パートの技術のことをものすごく学んだ」
――WATT

（アンドリュー・ワット／オジー・オズボーン、マイリー・サイラス、ジャスティン・ビーバーなどを手掛けるヒット・プロデューサー）

参加曲：「Nothing Else Matters」
（全ラインナップ：エルトン・ジョン、WATT、マイリー・サイラス、ヨーヨー・マ、ロバート・トゥルヒーヨ、チャド・スミス）

フアネス Juanes

「メタリカは、コロンビアのメデジンに住む13歳の少年だった僕の人生を変えた。『KILL ‘EM ALL』（1983年）を聴いた時からずっと、世界一好きなバンドだ。毎日僕にインスピレーションを与えてくれる」
――フアネス
（ラテン・グラミー賞を多数受賞する世界的アーティスト）
参加曲：「Enter Sandman」

サム・フェンダー Sam Fender

「僕はギタリストだけど、ピアノ・バラードで歌詞に集中するというアプローチをとった。素晴らしい曲はどんな風に演奏しても素晴らしいということを証明していると思う。曲が持つ意味や情熱は、どんな形でも伝わるんだ」
ーーサム・フェンダー

（2019年のデビュー・アルバム『HYPERSONIC MISSILES』が全英１位を獲得したシンガー・ソングライター）

参加曲：「Sad But True」（Live）

クリス・ステイプルトン Chris Stapleton

「メタリカはバンドとしてはもちろん有名だけど、ソングライターとしての認識はそこまでじゃないような気がする。俺にとって“Nothing Else Matters”は、歌詞やメロディーだけでも、曲になっても、ただただ美しい曲だ」
ーークリス・ステイプルトン
（グラミー賞５回受賞のカントリー・アーティスト）
参加曲：「Nothing Else Matters」

『THE METALLICA BLACKLIST』の収益は、すべて「オール・ウィズイン・マイ・ハンズ基金」とアルバム参加アーティストが選んだ52のチャリティ団体に均等に寄付される。バンドを支えてきた地域への恩返しとして、労働力教育支援、飢餓との戦い、その他の重要な地域サービスを、メタリカ・ファミリー一丸となって手を差し伸べることを目的としている。