昨晩4月14日、東京にて19年ぶりとなる来日公演を大盛況のうちに終えたスキッド・ロウ。そのギター・チームであるデイヴ“スネイク”セイボとスコッティ・ヒルが、1日限りという厳しい来日スケジュールの合間を縫って、唯一本誌ヤング・ギターのインタビューに応じてくれた。その全貌は再来月発売の2014年7月号に掲載予定なので、楽しみにお待ちいただきたい。
さて、インタビューの最後に現在発売中のヤング・ギター(2014年5月号)に掲載された「Slave To The Grind」のスコアを見せながら奏法アドヴァイスを求めた所、いきなり「耳コピしろ!」とのお言葉が(笑)。そのうちスコッティ・ヒルが「ゆっくり弾く事だ」と解説を始めてくれた。「正直、テクニックよりアティテュードの方が大事だよ」とデイヴ“スネイク”セイボが続ける。
「実はアルバムに収録された“Slave To The Grind”はデモ・ヴァージョンなんだ。後からスタジオで本番テイクを録ったけど、勢いが掴めなくてね(スネイク)」
「デモ音源のテイクはわりとユルい演奏だった。スタジオで弾いた時はかなりタイトになったけど、聴き返してみると、デモ音源の方がずっと活き活きしていた。かなり良い出来だったね(スコッティ)」
「その通り。5〜6回は試したんだよ。手応えはあったと思ったけど…。やっぱりテクより感情が大切だ。あのソロはミスった所もあるしね(スネイク)」
「デモだからって誰が気にするんだ? 音が良かったんだから、それで良いんだ(スコッティ)」
「そう、俺達が伝えたい感情が込められている。誇りに思うよ。だから、皆も勢いに任せて弾いてくれ!!(スネイク)」
当時のヴォーカリスト、セバスチャン・バックが思いついたリフからスネイクが一気に書き上げたという疾走チューン「Slave To The Grind」。同曲をタイトル・トラックとして’91年に発表された2ndアルバム『SLAVE TO THE GRIND』は、アメリカのビルボードでチャート初登場No.1を獲得するヒット作となった。昨日の公演でもアンコール時にプレイされていたが、実はこのような制作秘話があったようだ。これをきっかけに、今一度アルバムに収録されたヴァージョンを聴き直してみてはいかがだろうか。