国内最強のスラッシュ祭り“THRASH DOMINATION 2014”。出演ラインナップ予習編の最後は、初来日を果たすアーティレリーを紹介しよう。
ARTILLERY – アーティレリー
今回のラインナップの中で、出演決定の報にマニアが最も狂喜乱舞したのは、他でもないアーティレリーだろう。決して商業的に成功したバンドではないが、スラッシュ・メタル進化史の中で、彼らのサウンドは確実に1つのマイルストーンとなっている。
アーティレリーはデンマークのバンドで、’82年にコペンハーゲンの郊外で結成されている。中心となったのはマイケル(g)&モルテン(b)のステュッツァー兄弟で、デモ制作やオムニバス参加を経て、『FEAR OF TOMORROW』(’86年)でデビューを飾った。続く『TERROR SQUAD』(’87年)とともに、ジャケットのイラストはあまりに粗雑だったが、壮絶な突進力とドラマ性を併せ持つサウンドは極めて高品質で、どちらもスラッシュの名盤に数えられている。
出世作は’90年に“Roadrunner”からリリースした3rd『BY INHERITANCE』(同作からギタリストの片割れが脱退し、モルテンがギターに転向してマイケルとのツイン体制を敷いた)で、その凄まじいまでの完成度は日本でも話題となった。が、この傑作を残しながら翌年に解散。メンバー間の音楽的な意見の相違が原因だった。
‘98年にレア音源集『DEADLY RELICS』がリリースされると、アーティレリー待望論が巻き起こる。その結果生まれたのが’99年の復活作『B.A.C.K.』で、当時ザ・ホーンテッドのペル・モーラー・ヤンセンがドラムを叩いた同作は、音楽性の根幹はそのままに、現代的にブラッシュ・アップされた新型のアーティレリー・サウンドが具現化された。
にもかかわらず活動が続くことはなく、リリースは’09年に新編成でレコーディングされた『WHEN DEATH COMES』まで間が空くが、絶賛された同作の発表によって新生アーティレリーは本格的に活動を再開。’11年には『MY BLOOD』も発表された。そして’13年に再び新ラインナップを組んで制作した『LEGIONS』が完成。よりメロディアス感を強めた同作を引っさげ、遂にアーティレリーは日本へと上陸する…。
THRASH DOMINATION 2014 公演概要
日程:2014年3月15日(土)・16日(日)
会場:CLUB CITTA’(神奈川県川崎市)
開場:15:00 開演:16:00
出演:エクソダス、ヴォイヴォド、サンクチュアリ、アーティレリー
チケットなどその他の情報は、以下特設ページをチェック!
THRASH DOMINATION 2014 / スラッシュ ドミネーション 2014