Line 6 “POD Go Wireless”特別映像&使用法入門編

Line 6 “POD Go Wireless”特別映像&使用法入門編

PART-4 ■ “POD Go Wireless”とPCとの連携でできること

専用ソフトで緻密に音作り

ここまでで“POD Go Wireless”のシンプルな操作性について見てきたが、実は本機をUSB端子でPCに接続し、専用エディター・ソフト“POD Go Edit”を使えば、より緻密に音作りを行なうこともできる。というかむしろ、膨大なリストから目的のものを見付けるのもパラメーターをいじるのも、画面に一斉に表示されるので圧倒的にスピーディーかつ簡単になる印象。特にアンプやエフェクトのセレクト画面に関しては、モデリングの元となった名器のアイコンが分かりやすく表示されるので、極端に言えば文字を読まなくてもOKだ。また例えばフットスイッチやエクスプレッション・ペダルに好きなパラメーターをアサインするのも、数クリックで終了してしまうので、この快適な操作感は病み付きになるはず。

POD Go エディット画面
Windows/Mac両対応の専用エディター・ソフト“POD Go Edit”。接続状況やオン/オフはもちろん、各種パラメーターが分かりやすく表示され、さらに画面左側にはプリセットのリストも並べられている。

アンプのセレクト
アンプをセレクトするためにタブを開いたところ。サウンドのイメージに合わせたアイコンが用意されているので、実際に音を出さなくても何となく想像できるのがグッド!

IRローダーも装備

さらに重要な機能として、IR=インパルス・レスポンスをこのソフトを介して本体に読み込むことができるのも便利。IRは主に様々なキャビネットのシミュレートに使用するデータで、ネット経由で専門のサイトから購入できる(それどころか個人で無料公開している場合も多々あり)。“POD Go Wireless”に内蔵されていないマニアックなメーカーのキャビネットを緻密にマイキングしたサウンドを、自身の音作りに利用できるわけで、こうなるともうヴァリエーションの幅は無限に近い。

IRデータ読み込み
“POD Go”内蔵のキャビネット・モデルの代わりに、IRデータを読み込んで使用することもできる。エディター上で操作すれば瞬時に本体にも反映されるので、とても気軽に試すことが可能だ。

レコーディングに最大活用

また“POD Go Wireless”は4イン/4アウトのオーディオ・インターフェイスとしても活用することができ、作り込んだサウンドを劣化させることなく、直接PC内のDAWソフトにデジタル・レコーディングすることが可能だ。4イン/4アウトというのはつまり、加工済みのステレオ・ギター・サウンドと、無加工の生ギターのステレオ・サウンドを同時に録音できるということ。その生のギター・サウンドを“POD Go Wireless”に戻し、再生しながら音作りし直して再録音するという、いわゆるリアンプの作業も簡単に行なえてしまう。例えば演奏時あくまでも良いプレイに集中し、満足行く録音ができたら改めて音作りを徹底的にやり直す…ということができるわけで、しかもサウンド・クオリティの高さは言うまでもない。既にオーディオ・インターフェイスを所有している人も、ギターの録音に関しては本機に乗り換える方がいいかもしれない。もちろん、打ち込みで作ったベースやドラムにも本機のエフェクターは使用可能。音楽制作時のサウンド・ヴァリエーションが飛躍的に増えること請け合いだ。

レコーディング時の接続例

レコーディング画面
“POD Go Wireless”を使ったレコーディングの様子。上側のステレオ・トラックにはエフェクト処理された音が、下側のステレオ・トラックにはギターの生データがそれぞれ録音されている。後者の音を“POD Go Wireless”内に戻し、リアンプすることももちろん可能だ。