Line 6 “POD Go Wireless”特別映像&使用法入門編

Line 6 “POD Go Wireless”特別映像&使用法入門編

PART-1 ■ “POD Go Wireless”のワイヤレス・システム分析

2020年にリリースされ、既にギター用フロア・マルチ市場でも非常に人気が高い機種となっている“POD Go”。当機はLine 6があらゆる製品開発を通して蓄積してきた、世界中の様々な名器を元とするモデリング・サウンドを膨大に内蔵している、オールインワン・タイプのフロア型アンプ/エフェクト・プロセッサーだ。その“POD Go”が超高音質なワイヤレス・システムと一体化し、ニュー・ヴァージョン“POD Go Wireless”として登場した。

Line 6 - POD Go Wireless

Line 6 - POD Go Wireless 背面
Line 6 - POD Go Wireless トランスミッター

ヤング・ギター2021年7月号では、当モデルの魅力を10ページに渡ってお伝えする特別企画を掲載。また当ウェブページとYouTubeのヤング・ギター公式チャンネルにおいて、この“POD Go Wireless”を活用したスペシャルな映像も公開させてもらっている。デモンストレーションを担当してもらったのは、普段から“POD Go”を愛用しているギタリストIzo(ヴェイルド・イン・スカーレット他)だ。Line 6ならではのリアルなサウンドで奏でられるド迫力メタル・サウンドは必聴&必見!

ワイヤレス・システムの利点

さて、ここからはより詳しく“POD Go Wireless”について知りたいギタリスト諸氏のために、入門編的な内容のウェブ限定スペシャル記事をお届けしよう。

まず解説したいのは言うまでもなく最も大きな注目ポイントである、ワイヤレス・システムについて。当機には“Relay G10TⅡ”トランスミッターが付属されており、難しい操作を行なう必要なく、本体内蔵のレシーヴァーと簡単に組み合わせて使うことができる。本体の背面にはトランスミッター専用の収納スペース(ストレージウェル)が備えられており、不使用時はここにしまっておくのが基本だ。ここからトランスミッターを取り出し、GUITAR IN端子に接続すると充電がスタート。同時に内蔵レシーヴァーとのペアリングが行なわれ、ギターに装着すれば即座に演奏することができる。

GUITAR IN端子に接続
トランスミッターをGUITAR IN端子に接続することで、ペアリングと充電を行なうことができる。
トランスミッター接続例1
トランスミッター接続例2

トランスミッターはどんなギターにも装着できる。また音が鳴っている状態でいきなり抜いても適切にミュートされる仕組みなので、ギターの持ち替えもスムーズだ。

見通し良好な環境なら最大で30mの距離まで対応することができ、フル充電時で最大7時間もの連続使用が可能。充電状態や受信状況は画面左上にアイコンで表示されるので、肝心の時にバッテリー切れ…なんて心配は無用だ。ちなみにトランスミッターには接続部に小さなミュート・スイッチが付いており、抜き挿ししてもノイズが発生しない。つまり楽曲中の短いブレイクなどでギター・チェンジを行なうという、かなりの荒技も可能だったりする。

ミュート・スイッチ
トランスミッターのプラグ部の付け根に搭載されているミュート・スイッチ。

ひと昔前のワイヤレス・システムを知る人なら、音質に対する心配を抱く人もいるかもしれないが、昨今の技術革新によりサウンド面でも“POD Go Wireless”は圧倒的なメリットをもたらす。トランスミッターはギターの出力端子の直後に信号をデジタル変換するので、ギターから本体までの間でノイズを拾うポイントは皆無。正直言って初めて本機を弾く人なら、音質の驚くべきクリアさ、抜けの良さに多少戸惑ってしまうかもしれない。そんな人のために、“POD Go Wireless”にはシールド・ケーブルを用いた際の音質をシミュレートするCable Tone機能も備わっている。ここではケーブルの長さを10フィート(3m)と30フィート(9m)で切り替えることができ、昔ながらの聴き慣れた音質でプレイすることが可能だ。

Cable Tone
Cable Tone機能では、10フィート(3m)と30フィート(9m)のシールド・ケーブルを通した音質を再現することができる。