SANTANA IV/サンタナ

SANTANA IV/サンタナ
アーティスト名SANTANA
サンタナ
アルバム名 SANTANA IV
サンタナIV

CD | ソニー・ミュージック ジャパン インターナショナル | 2016年4月15日発売

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サンタナの3rdアルバム『III』(’71年)でプレイしていたグレッグ・ローリー(key, vo)、マイケル・シュリーヴ(dr)、マイケル・カラベロ(per)、『III』から弱冠17歳でバンドに加わったニール・ショーン(g)らがカルロス・サンタナ(g)のもとに集結。曲作りから一緒に行ない、“『III』の次の作品”という意味を込めて『IV』と名付けたアルバムを完成させた。パーカッションを大胆に取り入れたラテンのリズムに、ブルースのエッセンスやサイケデリックなムード、さらに曲によってはハード・ロック的な要素もある音楽は、まさに初期のサンタナを思わせるもので、’70年の第2作『ABRAXAS』に収録されていた「Oye Como Va」風の曲もある。グレッグとゲスト参加しているロナルド・アイズレー(vo/アイズレー・ブラザーズ)が歌うヴォーカル・パートが独特な親しみやすさを作り出している一方で、緊迫感溢れるインストゥルメンタル・パートも聴き応え十分。賑やかなパーカッションが鳴り響く中、カルロスの哀愁溢れるギター・プレイ、ニールのスリリングなソロが炸裂した曲も数多く収録しており、フラメンコ・ギターを使ったメロウな曲や泣きのギターが入ったバラード系の曲もある。ヴァラエティに富んだ楽曲はどれもエモーショナルで、45年前のエナジーをそのまま現代に甦らせたような力作に仕上がっている。

【文】Jun Kawai