アーティスト名 | BE THE WOLF ビー・ザ・ウルフ |
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アルバム名 | ROUGE ルージュ |
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6月に初来日したイタリアの3人組の2作目。前作は4人編成時の曲も混在する編集盤風の体裁だったが、今作はトリオとなった現編成での最初の完全新録作となる。’70年代的な骨太さもありつつ、土台はエモ寄りのメインストリーム・ロックで大筋は前作と変わらないが、多くの曲からソロ・パートが失われ重量感も薄まり、独特の歪みが消えた——フェデリコ・モンデッリ(vo, g)のスマートな曲に妙味を与えていたのは、脱退したギタリストだった…。が、人員の欠落は悪いことばかりではなく、ギター、ベース、ドラムの絡みを見直すことで、三つ巴の密接なアンサンブルを新たな魅力として提示する。実に巧み。
【文】菅原健太