MONUMENTUM／エクリプス

昨年秋に初来日を果たしたスウェーデンの４人組の第６作。あくまでメロディックでありながら溌剌とした躍動感は健在で、北欧の叙情を漂わせつつも決して甘くはなり過ぎず、適度にエッジを立たせたギター・サウンドに、ところどころアコやシンセを重ねるセンスも変わらず絶妙だ。また、どことなくジェイク・Ｅ・リーを彷彿とさせ、時々ジョン・サイクスが顔を覗かせるギター・ワークもしっかり堅持。やや暗めの曲想でもどんよりしないのは、’80年代HR/HMの旨みを知り尽くしているがゆえであり、それでいて決してプロダクションが古臭くならないのもお見事。本編収録曲のアコ・ヴァージョンをボーナス追加。

【文】奥村裕司