GET OFF YOUR ASS!／オートグラフ

’13年にオリジナル・メンバーであるスティーヴ・リンチ（g）とランディ・ランド（b）を含む新ラインナップで再結成を果たした、新生オートグラフによる復活作。’02年に突如自身以外のメンバーを一新しバンド名義で作品を発表したスティーヴ・プランケット（vo）は不参加。サイモン・ダニエルズという新たな“声”を獲得し、当時の彼らのサウンドの核を形成していた爽快なキーボードも排除したことで、これまでとは異なる音楽性を聴かせるが、ミドル・テンポ中心にメジャー感のあるコーラスで迫る楽曲は実に堂々としている。当時の派手さこそないが、力強く丁寧にメロディーを紡ぐギターも良い。

【文】Masa Eto