H.E.R.O.〜アウトレイジ〜BLEED FROM WITHIN／LOUD PARK 2023座談会vol.２

約５年半振りの開催となった国内最大の爆音の祭典“LOUD PARK”を、オープニング・アクト＆初出演を果たしたPhantom Excaliver（ファントム・エクスカリバー）と共に振り返る座談会レポート。その第２弾をお届け！

INFO

出演全バンドの簡単なプロフィールなどは、以下のリンクもご参照いただければ…！

【LOUD PARK 2023直前予習】パンテラ、クリエイター、ナイトウィッシュ…全10アーティストの見どころチェック！
“LOUD PARK 2023”運営が語る、出演バンドの見どころ！

当座談会の参加メンバー：

★Kacchang（Phantom Excaliver／vo）
★Matsu（Phantom Excaliver／g）
★奥村裕司（ライター／聞き手）
★上田慎也（ヤング・ギター編集部／立会人）

H.E.R.O.：万華鏡を見ているような視覚効果、音圧と世界観！

奥村：お次はデンマーク出身のH.E.R.O.。

Matsu：事前にあまりチェックしきれなくて当日ぶっつけ本番（での観戦）となってしまいましたが、とにかくメロと歌声が最高でした。（ミュージカルの）『ライオンキング』を観ているようでしたね。背景色も夕焼けのような感じで…。ラウパに彼らを…というブッキング・センスに感嘆です！！

奥村：彼らもかなり同期を使ってましたが、トリオなのに存在感あったし、“このバンドならでは”感も強かったかと。

Matsu：そこは本当に勉強になりました。３人で劇団を演出するくらいの音圧と世界観があって、圧倒されましたね！

Kacchang：飽くまでも歌を映えさせるギターとして、またバンドとしても確立されてました。ヴォーカルがより映えるような意識をしている…という点では、ファントムにも活かせれば。

奥村：ギターは主張し過ぎていないのに、バンド・サウンドの中での存在感があった…というのはどうでしょう？

Matsu：そもそもテレキャスターでしたよね？　ヘヴィなのにノイズが一切ないクリアな歪みで、そこへあのハイ・トーン寄りのメロい歌声が乗ると、確かに心地よくなります。Phantom Excaliverでテレキャス…というワケにはいきませんが、サウンド・メイクの上では非常に参考になります！

奥村：照明や映像を効果的に使っていたのは？　そうした視覚効果も含めてひとつのショウ演出になってましたよね？

Kacchang：照明も曲や世界観を伝えるためにマストだと認識しておりますので、そこも大変参考になりました。今は演奏以外にもお客さんに届ける方法は沢山ありますし。

Matsu：一番大事にすべき点ですね。音響と照明あってこその演奏ですから。

Kacchang：万華鏡を見てるようでした。

H.E.R.O. フォトギャラリー

H.E.R.O.セットリスト＠LOUD PARK 2023.3.26

1. Gravity
2. Lead The Blind
3. Never Be The Same
4. I Hope This Changes Everything
5. This Means War
6. Monster
7. Cynical
8. Dangerous〜Powers
9. Oxygen

OUTRAGE：最高の極悪サウンド！

奥村：次のアウトレイジは、オープニング２組を除けば今回唯一の国内バンドでした。お２人ともアウトレイジはこれまでに何度も観たことが…？

Kacchang：いや、ガッツリちゃんと観たのは初めてだったんですよ。

Matsu：最高でした。極悪サウンドで（笑）。

Kacchang：最高にグルーヴィで、ザクザクな刻みが堪りませんでした！

奥村：いきなりシン・リジィのカヴァー（「Thunder And Lightning」）で始まり、近作からの曲が多めで攻めたセトリになってましたね？

Kacchang：でも、「You Care? I Don’t Care」が聴けたのでブチ上がりました。高校生の頃メタルにハマり始め、色んなバンドを知りたいとCD屋に足繁く通っていた時にアウトレイジと初めて出会い、その頃に買ったアルバム（’09年『OUTRAGE』）に入ってる曲なので思わずピットに突っ込んでモッシュしました。阿部（洋介）さんの刻むリフが僕の鼓動を完全にジャック。あいみょんもビックリの“僕の心臓のBPMは200オーバー”！！　あと「My Final Day」ではウチのベースのTomo-Pがモッシュ・ピットに突っ込んでいって弾き飛ばされてましたね。その顔はとても安らかで、満足そうでした。

奥村：阿部洋介はしっかりヘヴィさも残しつつ、リードなどではイイ意味でレイド・バックしたような印象もあって…。

Matsu：実は僕も初めて観させてもらったのですが、あれでもレイド・バックって感じなんですね？　ザクザクしていて極悪サウンドという印象でした。イイ意味で“暴れていた”印象もありましたね。普通は感情にまかせて弾くと雑になってしまうのに、これも技術ですよね〜。キレイ過ぎず、棒立ちし過ぎることもなく、華のある感情丸出しのギターが僕のモットーですので、非常に参考になります。

奥村：感情ムキ出しで弾く中に、ちょいちょいマイケル・シェンカーの影響が見られるのもナイスです。

Matsu：マイケルという人はギターが上手いことが多いので、僕にも子供が出来たらマイケルという名前にしようかと思っています。

奥村：何のコッチャ（笑）。

Matsu：演奏に一切のブレがないのもさすがでしたし、バックステージで気さくに話しかけてもいただいたので感謝しております！

Kacchang：同じくです！　一緒にご飯食べました!!

奥村：その時はどんな話を？

Kacchang：「カレー美味いですね」「寿司も美味しいですね」…って。

奥村：「お前ら観たよ」といった話は？

Matsu：「お前ら観たよ」とは誰からも言われなかったです（苦笑）。

Kacchang：ちなみに、ウチのドラムのYusakuのスネアを使ってくださいました！

OUTRAGE フォトギャラリー

OUTRAGE セットリスト＠LOUD PARK 2023.3.26

1. Thunder And Lightning
2. Territorial Dispute
3. Machete …
4. Hot Rod Immunity
5. You Care? I Don’t Care
6. In Union With Earth
7. Summer Rain
8. My Final Day
9. Megalomania