アーティスト名 | JUDAS PRIEST ジューダス・プリースト |
---|---|
アルバム名 | REDEEMER OF SOULS 贖罪の化身 |
Amazonでチェック |
大規模ワールド・ツアーの封印宣言から3年半余、我らがメタル・ゴッドがここに帰還! K.K.ダウニングの後任ギタリストに、その息子世代とも言うべきリッチー・フォークナーを迎えた“Epitaph World Tour”の開始時点では、バンドの未来がどうなるのかまだ判然としていなかったが──ほどなくリッチーも曲作りに参加し、こうして新作が届けられた!! グレン・ティプトン(g)と共にプロデュースを手掛けたのは、トニー・アイオミのソロ作やヘヴン&ヘルなどとの仕事で知られるマイク・エクセター。そのレコーディングでは、何よりライヴ感が重視されたという。
ただ、リッチーという新たな血の導入により新世代メタルの最前線へ切り込むかと思いきや、むしろ彼らは自らの足元を見つめ直し、重厚なるHR/HMの王道を貫く道を選んだようだ。いや、グレンによれば自然とそこへ帰結したのであって、前作『NOSTRADAMUS』(’08年)の荘厳なあの空気とはまた異なる、’70〜’80年代の生々しいヴァイブが全編に強く漲る。当然、グレンとリッチーの相性抜群なツイン・リードも満載で、ロブ・ハルフォード(vo)がハイ・トーン使用を極力抑え、威厳ある低音で勝負に出たことから、少々地味な印象もあるものの、聴き込むほどに味わい深く感じ入ること請け合い。尚、デラックス盤[DISC 2]にはよりシブくレイドバックした5曲を追加収録。
(奥村裕司)