OUT OF THIS WORLD／アウト・オブ・ディス・ワールド：T・ハートとK・マルセロの新バンド、普遍的メロハー作

フェア・ウォーニングのトミー・ハート（vo）と元ヨーロッパのキー・マルセロ（g）による新バンドで、’17年に結成されたキー・オヴ・ハーツが前身。今回はキーがすべて作詞作曲し、本バンド名の由来でもあるヨーロッパの’88年作品を手がけたロン・ネヴィソンがミックスを担当。さらに、４曲にドン・エイリー（key）がゲスト参加している。キーボードを前面に押し出し、サビでグッと陽気に盛り上がるサウンドは、両者の背景を考えるとやや意外性に欠ける普遍的なメロハーといった感じだが、存在感溢れる伸びやかな歌唱やエッジの効いた流麗かつテクニカルなギター・ソロなどは、大きな聴きどころだ。

【文】Masa Eto