FEARLESS／プライド・オブ・ライオンズ

元サヴァイヴァーのジム・ピートリック（g）、トビー・ヒッチコック（vo）によるプロジェクトが放つ５枚目のアルバム。これまでも良作をリリースしてきたが、本作もファンの期待に十二分に応える仕上がりだ。オープニングの「All I See Is You」のヴァイオリンを交えたポップ・チューンの爽快さには新鮮な驚きがあるものの、やはり全編を貫くのは持ち前のメロディアスなハード・ロック。キャッチーな旋律を軸にしたマテリアルの数々からは、改めて高いソングライティング能力に頷かされるだろう。味わい深い歌を伴奏として盛り上げていくギター・プレイも盤石。適材適所のフレーズが聴き手を熱くする。

【文】土屋京輔