アーティスト名 | SABER TIGER サーベル・タイガー |
---|---|
アルバム名 | OBSCURE DIVERSITY オブスキュア・ダイバーシティ |
Amazonでチェック |
’80年代初頭より活動を続ける北海道の重鎮が放つ、約3年ぶりのオリジナル・フル(12th)。各方面で活躍する技巧派:hibiki(b)の加入、紆余曲折を経ての世界デビューや欧州ツアー決行など、近年その動きがより活性化している彼らだが、本作も脂の乗ったバンドの状態を伝える、枯れとは無縁かつ貫禄十分のらしい内容だ。緻密に練られた重厚金属質の楽曲はテクニカルであれど難解に行き過ぎず、メタルのカタルシスを備えた激情のメロが真っ直ぐ胸に飛び込んでくる。木下昭仁と田中康治による看板ツイン・リードも隙のないコンビネーションで、そのすべてが構築性に富み、まさに日本の至宝。
【文】早川洋介