THE RASMUS／THE RASMUS

フィンランドの国民的人気バンド、ラスマスの４年ぶりとなる通算８枚目。今回は久々に彼らの旧友で現在の音楽スタイルを『DEAD LETTERS』（’03年）で確立したマーティン・ハンセンをプロデューサーに迎え、北欧バンドならではのキャッチーで哀愁漂うメロディーを活かしたポップなオルタナ・ロック・アルバムに仕上げている。10年ほど前はフェイス・ノーモアやＮ・Ｉ・ネイルズの影響が色濃いゴス＋メタル風の音楽性だった彼らが、今では隣国ノルウェーの人気バンド、A-HAを彷彿とさせる洗練されたポップさを身に付けたのは隔世の感があるが、本作でより幅広いファン層に支持されるのは間違いない。
（保科好宏）