アーティスト名 | THE TREATMENT ザ・トリートメント |
---|---|
アルバム名 | GENERATION ME ジェネレーション・ミー |
Amazonでチェック |
英ケンブリッジの5人組による3作目。英国的な粘り気より米国的な開放感が勝ったAC/DC直系の王道R&Rは今作も不変で、歌メロにもリズムにも現代からの影響が皆無。全く浮ついていない。音楽性の純度やリフの中毒度、リズム隊の瞬発力はエアボーンに匹敵する。NWOBHM的なやさぐれ感や’70年代風のギター・ハーモニーなど、玄人筋をニヤッとさせる部分もあるが、今作より加入の非ダミ声/非コブシ系の新シンガーが放つメジャー感がそうした渋味をうまく中和しており、バラード「Backseat Heartbeat」ではボン・ジョヴィに重なる瞬間が到来——このミッチェル・エムズ(vo, key)が飛躍の鍵を握る。
【文】菅原健太