WAKE UP DEAD／インサイト：荒々しいギター・ワークが大暴れ、アリゾナ産グルーヴ・メタル精鋭の6th

マックス・カヴァレラ（ソウルフライ）の義理の息子リッチーをフロントマンに戴き長らく地道な活動でアンダーグラウンド界隈の支持を固めてきた米アリゾナ産激重グルーヴ・メタル精鋭チームが名門アトミック・ファイアーと契約を交わして放つ６作目。もともと緩急両刀遣いでエクストリーム・メタルの伝統を多角的に継承する姿勢が特徴だったが、本作では冒頭から爆走曲を連発して戦闘力の高さを猛アピール。並みのグルーヴ・メタル勢とは異なる前のめりな加速感のなか、スラッシュ・メタル的味わいを随所に残す荒々しいギター・ワークの大暴れが清々しい。マックス・カヴァレラの客演（初）も威圧感強化に貢献。

【文】平野和祥