ハウリングさせずに深く歪ませるサウンド・メイク法は?
テレキャスターとBOSSの“Blues Driver”を使っているのですが、掛けて歪ませるとすぐにハウリングを起こしてしまいます。ハウリングしないでより深く歪ませる、サウンド・メイクの方法を教えて下さい。
(コタツでみかん/20代/男性)
まずは原因を解明しましょう&おすすめセッティングも紹介
エフェクターやギターの種類にかかわらず、歪みペダルを伴うセッティングであれば、このご質問と同様のお悩みを抱えている方もいるかと思います。ぜひご一緒に読み進めてみて下さい。ページ下の動画でも実演しています。
テレキャスターも、機種によってシングルコイル2基やハムバッカー1基など、様々なピックアップ配列のモデルが存在します。ご自身がどういったスペックを使われているか分かりませんが、今回はスタンダードなシングルコイル2基のTLシェイプと、“Blues Driver”を例に解説していきます。
まずは、ハウリングが起こる原因を探ってみましょう。
原因その1:ギターとアンプの距離が近過ぎる
アンプのすぐ近くでギターを鳴らすと、アンプから出力された音をギターのピックアップが拾ってしまい、フィードバックによるハウリングが起こります。これは、自分の立ち位置とアンプの間に適切な距離を取ることで解消されます。
原因その2:アンプ側のEQでトレブルを上げ過ぎている
“Blues Driver”やアイバニーズ“Tube Screamer”のように、低域がカットされて高域が持ち上がるタイプのエフェクター、または他のペダルで同様のセッティング状態にしている時、アンプ側のEQでもトレブル(高域)を上げていると、ハウリングが起こりやすくなります。バイパス時のアンプのセッティングを見直してみましょう。
原因その3:エフェクターの音量が大きい
エフェクターの音量が大きいと、アンプが適切な音量になっていたとしてもハウリングが起こりやすくなります。歪みペダルをオンにした時とオフにした時とで、聴感上の音量差が少ないのが理想的だと思います。
ではこれらを踏まえ、“Blues Driver”を活用したオススメのサウンド・メイク法を3つ紹介します。アンプはローランド“CUBE 20XL”を使用しています。
セッティング1:“Blues Driver”単体で深い歪みを得る
ハウリングの原因を解消した後で、エフェクターの音量を適切に整えます。
アンプのパラメータ
チャンネル:クリーン
VOLUME:3
EQ
BASS:5
MIDDLE:5
TREBLE:5
”Blues Driver“のセッティング
LEVEL:4
GAIN:8
セッティング2:アンプをクランチに設定し“Blues Driver”でブーストさせる
アンプをリード・チャンネルに切り替えます。“Blues Driver”はブースターの役割として、GAINを控えめにしつつLEVEL(音量)を程良く上げ、ナチュラルな歪みが得られる設定にしています。
アンプのパラメータ
チャンネル:リード
エフェクト:Overdrive
VOLUME:3.5
GAIN:4
EQ
BASS:5
MIDDLE:5
TREBLE:5
”Blues Driver“のセッティング
LEVEL:8
GAIN:2.5
セッティング3:“Blues Driver”をクランチに設定し、直前にブースターを繋いで歪みを増やす
このセッティングでは、ギター→BOSS“Over Drive”→”Blues Driver”→アンプ(クリーン)の順に信号が流れます。 “Over Drive”をブースターとして使うことで、クランチ気味のセッティングにした“Blues Driver”に歪みを足す方法です。
アンプのパラメータ
チャンネル:クリーン
VOLUME:3
EQ
BASS:5
MIDDLE:5
TREBLE:5
“Over Drive”のセッティング
LEVEL:10
DRIVE:3
“Blues Driver”のセッティング
LEVEL:4
GAIN:4