俺はシンガーが好きなんだ…ギタリスト以上にね(笑)
YG:フリー・フォールの『KINGDOM OF ROCK』についても訊かせてください。前作『MAGNUS KARLSSON’S FREE FALL』(’13年)と同様、複数のシンガーが曲ごとに参加しているという形式のアルバムですが、このアイデアはどのように出て来たのですか?
MK:俺はシンガーが好きなんだ。ギタリスト以上にね(笑)。1人のシンガーに全曲歌ってもらうより、色々な人が歌った方が面白くなると考えて、(参加者の)リストを作ってみたら、やってもらいたい人がどんどん出て来てリストが長くなっていったんだよ。ちなみにフリー・フォールの音楽性に影響を与えたバンドと言えば山ほどあるけど、主にジューダス・プリーストやアイアン・メイデン、ディオ、クイーンズライク、ブラック・サバス、そしてアクセプトといったところかな。
YG:あなたは“FRONTIERS RECORDS”からアルバムをリリースしている、例えばキンボール/ジェイミソンやレヴォリューション・セインツといったプロジェクトにも大きく関わっていますよね。’80年代のメロディック・ロック・バンドにいたミュージシャンたちとの共演ということになりますから、やはり大きな喜びがあるのでは?
MK:まさに。俺にとってそういった仕事に関わるというのは名誉なことだね。このレーベルは偉大なアーティストたちを沢山抱えていて、素晴らしい音楽を具現化する機会を俺にも与えてくれるんだよ。
YG:フリー・フォールでのギター・ソロは構成のしっかりしたドラマティックなフレージングが肝になっていますが、それはプライマル・フィアやその他のプロジェクトの時も変わらず、あなたの持ち味といったところでしょうか?
MK:俺はどんなプロジェクトに参加する時でも、ソロというのはメロディックであれと考えているし、歌えるものでなければと思っている。すぐに覚えられるものだね。そこにハーモニーやちょっとしたシュレッドも加えて、よりストロングなフレーズを作り上げるんだ。
YG:フリー・フォールとプライマル・フィアとでは、レコーディング機材を変えたりはしましたか?
MK:基本的には同じ、ケンパーのアンプを使っているよ。ただフリー・フォールに関しては、リズム・ギターをクリーンなシグナルで録っておいて、ジェイコブにリアンプしてもらったりもした。リアンプに使ったのはエングルやマーシャルだよ。
YG:現在、あなたは家族と過ごす時間を優先して、ツアーには出ないというスタンスを取っていますよね。6月のプライマル・フィアの日本公演にも不参加ということになりますが、この状況は今後も続くのでしょうか?
MK:ああ、しばらくは続くだろうし、その期間がいつまでになるのかも分からないな。プライマル・フィアは今後も大きくなっていくバンドだと思うから、つまりそれはツアー期間もより長くなっていくということを意味している…だから俺も子供たちと一緒にいられる時間がなくなってしまうことは避けたいんだ。
YG:例えばあなたのホームタウンでプライマル・フィアがライヴをやる際、ゲスト参加するなどといったことはあり得ますか?
MK:そうだね。そういう機会があるなら1回のライヴで数曲、俺が飛び入りするというのもアリだろうな。
YG:最後に、日本のファンへメッセージをもらえますか?
MK:まず、今度のプライマル・フィアのジャパン・ツアーに参加できないことを申し訳なく思っている。しかし日本に行くというのは俺にとっての夢の1つだからね。近いうちに実現するよう願っているよ! それと俺の作った作品をぜひ楽しんでもらいたい。俺がそれらを制作することで味わった楽しみと同じようにね!