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鳴風&テラ/Fo’xTails『RULER GAME』 インタビュー

普通の曲を作らないようにしています

foxtails-tera

YG:続いて機材について聞かせてください。レコーディングのメイン・ギターは?
鳴風:僕はエドワーズの“E-TE”です。先日、オレンジのアンプを試奏した時に使っていたのと同じですね。リア・ピックアップをシングルからハムに改造してもらったやつです。
(※編註:オレンジの現行ラインナップから8製品を試奏していただいた動画を、こちらのURLで視聴することが可能)

Edwards "E-TE" / 鳴風

YG:ハムバッカーらしいというよりは、少しシングルコイルっぽいテイストがある音ですよね。
鳴風:どうしてでしょうね? あのシェイプだからなのかな。
テラ:あのギターでしか出せないテイストがあるんですよ。最初のレコーディングで使った時からハマると思いました。
鳴風:ブリッジの影響もあるのかもしれないですね。1つで2本の弦を支えるあのサドルを、嫌って交換してしまう人も多いじゃないですか。でも弦1本ずつ独立したサドルに替えると、テレっぽい音にならないんですよ。
テラ:僕のメインはE-IIの“ST-2”です。エメラルド・グリーン・カラーで、ピックアップは2ハム。自分の場合、上モノを弾く時に色々なトーンを試すことが多くて、単純に音色のヴァリエーションが多いのがいいですね。コイル・タップもできますし。

E-II “ST-2” / テラ

YG:2曲目みたいなチューン・ダウン系の曲も、6弦ギターを使っているんですか? 7弦も持っていますよね。
テラ:1本で済む場合は済ませたいんですよね。
鳴風:Fo’xTailsは基本的にドロップDですね。「最低で最愛なヒカリ」は全弦半音下げのドロップC♯ですが。バンドを立ち上げた時から、何となくこのチューニングで固まっちゃって。

YG:上手くtakaoさんの声域に合ったわけですね。ただドロップDってパワー・コードが弾きやすい反面、普通の曲が弾けない危険もありますよね。
鳴風:レギュラー・チューニングの曲を作ると弾くのが面倒なんで、普通の曲を作らないようにしてます(笑)。でもリフのアイデアが似通ってくるから、そろそろ違うチューニングを試さなきゃいけないかもしれないですね。

YG:アンプはいかがですか?
鳴風:今回はマーシャルの“JVM410H”だけです。
テラ:僕はマーシャルの“JCM2000”。

YG:Fo’xTailsの音楽って、確かにマーシャルがすごく合うイメージですね。ジャキっとした音からズンズンという攻撃的な音まで行けますし。
鳴風:そうですね。だからこの前弾かせてもらったオレンジが新鮮でした。自分で初めて買ったアンプはヒュース&ケトナーの“TriAmp”だったんですけど、上京してからはマーシャルしか使ってないですね。
テラ:自分も1番最初に買ったのがヒュース&ケトナーで、その次はCAAの“3+SE”プリアンプとVHTのパワーアンプというラックの組み合わせに行きました。ただ個人的には気持ち良く弾けたんですけど、バンドだとアンサンブルに上手く合わなかったんですよね。最近“JCM2000”に乗り換えたら、今はすごくしっくり来ています。

YG:お2人とも、偶然にもヒュース&ケトナーから入ってマーシャルに行き着く流れなんですね。せっかく昔の機材の話が出て来たので、ギターに関してもどんな変遷だったか教えてもらっていいですか?
鳴風:俺は初めはアコースティック・ギターだったんですけど、エレクトリック・ギターはアイバニーズの“j.custom”が最初でした。ポール・ギルバートとかスティーヴ・ヴァイとか、ジョン・ペトルーシもそうでしたけど、有名なギタリストがいっぱい使っていたじゃないですか。音楽的にも、だいたいアイバニーズを持っているギタリストが好きでした。

YG:今のギターに行き着いたのは?
鳴風:けっこう最近ですかね。…最近でもないか(笑)。20代半ばの頃にテレキャスターに持ち替えました。それまでは速弾きの技巧派がかっこいいと思っていたんですけど、そこからはギター本来の良さ、楽しさをさらに知った気がします。自分が一番表現したい音が出せるなと。

YG:鳴風さんはカントリー系奏法も得意ですが、その奏法に出会ったのとテレキャスターに出会ったのはどちらが先なんですか?
鳴風:最初に好きになった音楽がロックンロールだったので、おそらくテレキャスターのサウンド自体は昔から聴いてたんですよ。でも奏法を知ったのはずっと後ですね。
テラ:自分も最初はアコースティックから入って、エレクトリックで初めて買ったのはいわゆるノーブランドでセット売りの、ストラトっぽいギターでした。次に買ったのは完全にヤング・ギターの影響だったんですが、アイバニーズ特集の記事(2002年12月号)の最初の方に載っていた“RG570”なんですよ。

YG:紫色っぽいギターですか?
テラ:そうですそうです。

YG:何故わかったかというと、あの記事は当時私が作ったからです(笑)。
テラ:そうなんですか!? まさかの! その記事を見た翌日くらいには、もう買いに行きましたからね。いまだに家で親父が弾いています(笑)。

YG:そこからどういう経緯で今のギターに?
テラ:最初にストラトっぽいギターを買ったのも、親父がジェフ・ベックをよく聴いていて、それを横目に見ていたからなんですよ。だから“ギター=ストラト”っていうイメージが強くて、同系統のダブル・カッタウェイ・シェイプが好きだったんですね。そこから変わったのが…尊敬している柴崎 浩さんが使っていた影響で、アーニーボール・ミュージックマンのスティーヴ・ルカサー・モデルを弾くようになったんですよ。サウンド的にも柴崎さんが当時やっていたal.ni.coというバンドの、グランジ感のあるシングルコイル系にハマって。ギター・ソロもアイバニーズを使っていた頃は艶と丸みのあるトーンで速弾きをするのが好きだったんですけど、あの音を聴いてからは「これが自分の求めている音だ」と気付いて。それからはずっと同じような好みですね。今使っているE-IIのギターは、そういう荒い音も丸い音も両方出せるのがいいんですよ。

YG:では最後に、改めて最新シングルの推しどころなどをお願いします。
鳴風:そうですね…、「RULER GAME」はギター・ソロが長い曲なので、これを聴いて「ギターってかっこいい!」と思ってくれれば嬉しいなと思います。
テラ:自分が弾いたわけじゃないですけど、僕も特に「RULER GAME」のソロは必聴だと思うので、ぜひ聴いてください。あのピアノとのユニゾンはしびれますよ。

Fo’xTails 公式ウェブサイト

http://xfoxtailsx.com/

作品情報

foxtails

『RULER GAME』/Fo’xTails

6thシングル|CD|2017年7月26日発売