BAND-MAID『Brand New MAID』 本誌未掲載インタビュー

BAND-MAID『Brand New MAID』 本誌未掲載インタビュー

去る5月18日にメジャー・デビュー作となる通算3枚目のミニ・アルバム『Brand New MAID』をリリースしたメイドルックの5人組ロック・バンド、その名もBAND-MAID(バンドメイド)。“萌え”なルックスとハードな本格的ロック・サウンドのギャップで話題の彼女たち、ヤング・ギターではそのギター・チームである小鳩ミク(コバトミク)&遠乃歌波(トオノカナミ)に直撃インタビューを敢行──現在発売中の本誌7月号では『Brand New MAID』の内容に関する質疑応答を掲載しているが、ここでは誌面未掲載となった各収録曲に関する2人のコメントを紹介していこう。

「ORDER」は“「Thrill(スリル)」の進化版”みたいな感じですね(ミク)

小鳩ミク 2016
小鳩ミク

YG:メジャー・デビュー・ミニ・アルバムとなる『Brand New MAID』の各曲について聞かせてください。まず1曲目「the non-fiction days」は、イントロのフランジャー・サウンドが印象的でした。

遠乃歌波:あれはミックス時に掛けたものなんですけど、(外部ライターによる)デモの時点からフランジャーが入っていて、そのイメージを尊重しました。なかなかインパクトのあるサウンドになったかなと思います!

YG:2曲目「LOOK AT ME」のギター・ソロは、前半がスピーディーでメカニカル、後半がスローでエモーショナル…という展開がユニークだと思いました。

歌波:そこを指摘していただけるなんて…嬉しいです!(笑) まず、ソロの途中でテンポ・チェンジをしたら面白いんじゃないかと思ったんですよ。それで最初はスケールをメカニカルに弾いていって、テンポを落としたところで感情的なフレーズを弾いて…。私はどちらかというとメロディーを重視するタイプなので、後半は自分が気持ち良く弾けるフレーズにしてみました。

YG:この「LOOK AT ME」や次の「ORDER」ではワウ・ペダルを使ったプレイが聴けますが、これはどちらが?

小鳩ミク:歌波ですね。

歌波:「LOOK AT ME」と「ORDER」はハードな曲なので、ワウを加えてみました。特に「ORDER」は「Thrill(スリル)」(’14年『愛と情熱のマタドール』収録。後にリマスター版を’15年『New Beginning』に収録)の後継曲という位置づけなので、よりハード・ロックな感じで弾くことをイメージして(ワウを)使ってみました。

ミク:「ORDER」ではギターだけじゃなく、ドラムやベースも「Thrill(スリル)」の雰囲気を継承してプレイしているんですよ。ヴォーカルも彩ちゃん(彩姫/vo)とのツインで、私が2番のAメロを歌う…といったところも(「Thrill(スリル)」と)同じ割り振りを意識しています。「ORDER」は“「Thrill(スリル)」の進化版”みたいな感じですね。

YG:ミクさんは、歌とギターを両立させなければならないわけですが、大変ではありませんか?

ミク:それはいまだに課題ですね…(苦笑)。まだまだ練習中です。それに、歌詞の言葉数がアルバムを出すにつれてどんどん増えてきているので、ギターとの両立がますます大変になってきているという…(笑)。歌詞を詰め込むとどうしてもギター・プレイと噛み合わない部分が出てくるんですけど、そこも含めてすべてコナせるように練習中です!

YG:4曲目の「Brand-New Road」はファンキーな印象の曲ですが、アコースティック・ギターも使われていますよね?

ミク:弾いてるのは歌波です。このバンドに入る前は、アコースティック・ギターを弾いていたんだよね?

歌波:うん。私はBAND-MAIDに入る以前、シンガー・ソングライターとして活動していて、その時はずっとアコースティックを弾いていたんです。「Brand-New Road」では、ハッキリと聴こえるのは一部なんですけど、実はほぼ全編にアコースティックが入っているんですよ。

YG:間奏パートは、ベース・ソロとギター・ソロの対比がとても面白かったです。

歌波:MISA(b)のベース・ソロがジャジーな感じだったので、その後のギター・ソロはワウを使ってヘヴィなサウンドにして、ロックな雰囲気の勢いのあるプレイを心掛けました。

YG:次の「YURAGU」では、ミクさんがまた彩姫さんと一緒にメイン・ヴォーカルを執っていますね。

ミク:そうですね。彩ちゃんとの掛け合いで、凄くツイン・ヴォーカル感が強い曲です。歌詞も彩ちゃんと共作しています。