『MOON REVERIE』に見るルカ・ポーマ奏法
伝統的なネオ・クラシカルとテクニック満載の『MOON REVERIE』から、ルカがインタビュー中に挙げてくれたお気に入りのソロ・パートを譜例で紹介しよう(譜面もルカ本人からの提供)。バッハからの影響がよく出ているというこれらのフレーズは、ネオ・クラシカルのスタイルを極めたい人はもちろん、ピッキングのエクササイズとしても好例となるだろう。チューニングはどちらも全弦半音下げだ。
Ex-1は「The Raven」から、ギター・ソロの前哨戦パート。シンフォニック・サウンドを背景に、フル・ピッキングによるこの高速6連符フレーズが重厚感を作り出している。3音ごとに弦が移動すること、拍アタマのピッキングが入れ替わることなどに注意したい。
Ex-2は6/8拍子のクラシカルな「End Of Times」からのソロで、1弦上にペダル・トーンを置いたフレーズ。3弦上の音から弾き始める場合は2弦をまたぐストリング・スキッピングになるため、ミュートやミス・ピッキングに気をつけよう。こちらもすべてオルタネイトで弾ききる上、テンポも速い。根気よく取り組んでみてほしい。