魚住有希&宮澤茉凜/LoVendoЯ

魚住有希&宮澤茉凜/LoVendoЯ

ブラッド・ギルスのギター・サウンドが私の一番の理想ですね(茉凜)


YG:「いいんじゃない?」と「普通の私 ガンバレ!」のMVを観ると、魚住さんはアイバニーズ、宮澤さんはPRSギターズを使っていますよね。それぞれのギターについて、教えていただけますか? まず、宮澤さんの“Custom 24”について。

MM:あのPRSは、私のおばあちゃんに買ってもらったものなんです。「オーディションに合格したお祝いに」って。「この子を大事にしていこう」って凄く思い入れが強くて、本当にプライスレスな1本ですね。ピックアップとかは交換していなくて、すべてストックのままです。あと、私が持っているもう1本——ギブソンのフライングVは中古で手に入れたものなんですけど、こっちにはセイモア・ダンカンのピックアップが載っています。

YG:魚住さんは、「いいんじゃない?」ではフィニッシュがワイン・レッド、ピックアップ配列がSSH、指板がローズウッド、「普通の私 ガンバレ!」ではフィニッシュが水色、ピックアップ配列がHSH、指板がメイプルの、アイバニーズ“RG”タイプのモデルを使っていますよね?

YU:実は、MVと実際のレコーディングで使っているギターは違ってて、レコーディングではトーカイのギターを使ってます。今はアイバニーズをメインに使わせていただいていて、どちらかというと指板はメイプルの方が好きなので、最近は水色のモデルの方をよく使ってますね。(メイプルの方が)手に良く馴染む感じがするので。音に関しては…サステインの伸びとかを基準にピックアップの種類や配列などを含めて、いろいろと試している感じです。あと、私はネックは薄過ぎない方が好みなので、通常の“RG”よりも厚みのあるネックにしてもらっています。

MM:私の“Custom 24”はネックが薄い(Pattern Thin)タイプなんですけど、これも私がこのギターを気に入っている理由の1つですね。音もローがしっかり出てくれて…、私の好みにバッチリなんです。

YG:魚住さんはライヴで7弦ギターを使うこともありますよね?

YU:はい、マリンが作曲した「UNDERGROUNDER」で使ってますね。

MM:(LoVendoЯの)ほとんどの曲はレギュラーなんですけど、あの曲はチューニングがドロップDなので。

YU:あと、今回の「いいんじゃない?」は全弦半音下げになっています。

YG:新作のレコーディングで使用したアンプは? 「いいんじゃない?」と「普通の私 ガンバレ!」のMVには、魚住さんの後ろにメサブギーの“Dual Rectifier”が映っていましたが…?

YU:あれは撮影用で、レコーディングでは「いいんじゃない?」でコッホを使ってバリバリに歪ませています。「普通の私 ガンバレ!」の方はランドールのヌーノ(ベッテンコート/エクストリーム)・シグネチュア(“NB King 100”)を使って録りました。ライヴでは主にマーシャルを使ってます。

YG:MVで宮澤さんは、「いいんじゃない?」ではVHTのパワー・アンプとボグナーのキャビネット、「普通の私 ガンバレ!」ではマーシャルを使っていましたけど、これらも撮影用ですよね? ライヴや“弾いてみた”動画ではヒュース&ケトナーを使っていることが多いようですが…?

MM:ヒュース&ケトナーは大好きなアンプなんですけど、今回のレコーディングではピーヴィーを使って、リアンプをしています。

YG:魚住さんもリアンプしたということですか?

YU:「普通の私 ガンバレ!」ではリアンプしていますけど、「いいんじゃない?」はコッホに繋いでマイク録りしています。

YG:サウンドメイクをする時、音がかぶったりしないように、2人で話し合って調整したりするのでしょうか?

YU:私たちにいろいろと教えてくださるスタッフの方がいるんですけど、その方と一緒に話し合います。マリンがガッツリ歪ませるのなら、私は温かみのあるトーンにしよう…とか。

YG:ちなみに、お2人の理想のサウンドというと?

MM:私は、ギタリストで言うとブラッド・ギルス(ナイト・レンジャー)です。もちろんプレイ面も好きなんですけど、あのブラッドのギター・サウンドが私の一番の理想ですね。

YU:私は、リア・ピックアップで弾くザクザクしたサウンドだったらヌーノ、センタ—とかフロントとかで弾く温かみのある音だったらスティーヴィー・レイ・ヴォーンのトーンが好きですね。あの感じはなかなか出せないですけど…。

MM:ただ、いつかは聴いた瞬間に「これは宮澤の音」、「これは姉さんの音」って分かってもらえるような、“自分だけの音”を出せるようになりたいですね。

lovendor-marin

Marin’s Guitar – PRS Guitars:Custom 24(10 top)

(各写真をクリックで拡大)

●ボディー:メイプル(トップ)&マホガニー(バック) ●ネック:マホガニー ●フィンガーボード:ローズウッド ●フレット数:24 ●ピックアップ:PRSギターズ製“59/09 Bass”(フロント)&“59/09 Treble”(リア)●コントロール:ヴォリューム、トーン(コイル・スプリット・スイッチ兼用)、3ウェイ・ピックアップ・セレクター ●ブリッジ:“PRS Tremolo”

▲宮澤曰く「ボディー・トップの杢目には凄くこだわって、楽器店のサイトを片っ端からチェックして選んだ1本」というこの“Custom 24”は、トップ材の中でも特に美しい杢目のものとして厳選されたフィギュアド・メイプルが使用された“10トップ”と呼ばれるモデルだ。本機は2011年製で、パーツ類はピックアップを含めストックのまま。通常ピックアップ・セレクターは5ウェイのブレード・スイッチだが、こちらは3ウェイのトグル・スイッチになっており、ピックアップはそれぞれコイル・スプリットが可能になっている。