AUTONOMY／バッド・ハビット：新録と過去曲リミックスなどで10年の活動を振り返る新作

’80年代から活動するスウェーデンのメロディアス・ハード・バンドによる、前作から実に10年ぶりとなる新作。とはいえ、新録曲の他に過去曲のリミックスやライヴ音源などで構成された変則的な内容となっており、彼らのここ10年の活動内容を振り返るには最適な１枚だ。プログレ・ハード的なサウンドやアレンジを駆使し、日本人好みの哀愁を帯びたメロディーを届ける彼らのスタイルは健在で、愁いのある歌メロでじっくり聴かせる楽曲が多い中、「Retribution」や「Back To Life」のようなドライな感触で迫るナンバーも存在感があって良い。叙情的なギター・ソロも◎。ライヴ音源の音質の悪さを差し引いても、一聴の価値あるアルバムだ。

【文】Masa Eto