アーティスト名 | JOE BONAMASSA ジョー・ボナマッサ |
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アルバム名 | DUST BOWL ダスト・ボウル |
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ベースはあくまでブルースだが、’70年代とは一線を画す“現代”のブルース・ロックを展開しているギタリスト/シンガー:ジョー・ボナマッサ。’00年のデビュー以来、ほぼ1年1作のペースでアルバムをリリースしているのは、ある意味凄いことかもしれない。前作『BLACK ROCK』(’10年)はワールド・ミュージック的なエッセンスを少し加えることで新たな世界観を打ち出していたが、このニュー・アルバムでは再び本来のブルース・オリエンテッドなアプローチに戻り、エモーショナルかつパワフルなボナマッサ・ワールドが展開されている。
ブルース・ハーピストの得意パターン、“トレイン・ソング”をギターに置き換えたようなイントロが印象的な①、カントリー・フレイヴァーも加えた軽快なR&Rタッチのプレイを聴かせる③、そしてボナマッサらしいリリカルでスケールの大きなフレージングに圧倒されるスロー・バラード⑦など、聴かせどころもタップリ。グレン・ヒューズ(vo)がゲスト参加しているフリーの⑧も原曲の雰囲気を残しつつボナマッサ風に料理されており、良いカヴァーに仕上がっている。オーソドックスなブルース・ナンバー⑪を挟んで、再び“泣き”のギター(ストラトキャスター?)で盛り上げるドラマティックな⑫でアルバムを締め括る全体の構成もパーフェクトだ。
(森 岳史)