METAL FORCES／トランス：’80年代初頭の空気をガッチリまとったドイツ５人組の復活２作目

前身バンドは’77年結成。’82年デビュー時はアクセプトに次ぐ存在とも目されたドイツの５人組による、紆余曲折を経て’11年復活からの２作目。シンガーとセカンド・ギターはオランダのパワーライズドからリクルートし、初期メンバーはリード・ギター＆ベースの２名だけだが、まるで往時の未発表曲を引っ張り出してきたか…というぐらいに、NWOBHMの残り香漂うオールドスクール路線が貫かれている。一方、シンガーの声質や唱法がトビアス・サメット似のため、エドガイっぽい印象も少々。ギター・ソロも基本オーソドックス＆シンプルで、これまた’80年代初頭の空気をガッチリまとう。日本盤ボーナス１曲追加。

【文】奥村裕司