BOSS 200 Series〜200%のポテンシャル〜 feat. TJ & DAIKI / HER NAME IN BLOOD

BOSS 200 Series〜200%のポテンシャル〜 feat. TJ & DAIKI / HER NAME IN BLOOD

構成●ヤング・ギター編集部 YOUNG GUITAR 解説●安保 亮 Akira Ambo Pix:Hiroyuki Yoshihama

OD-200 ハイブリッド・ドライヴ
あらゆる歪みのパターンを網羅した進化系ペダル

OD-200

OD-200 モード一覧

OD-200:エフェクト
OVERDRIVE甘くマイルドな歪みが得られるオーヴァードライヴ
BLUESピッキング・ニュアンスを忠実に再現するオーヴァードライヴ
SCREAMトラディショナルなオーヴァードライヴ・サウンド
CNTR ODロー・ゲインでまとまりのある歪みサウンド
X-DRIVE高解像度でレンジの広いオーヴァードライヴ
DISTオーソドックスなディストーション・サウンド
X-DIST高解像度でレンジの広いディストーション
STACK DRIVE大型スタック・アンプを彷彿させる歪みを創出
FAT DIST極めて太い音質の歪みが得られるディストーション
BROWNエッジを効かせたリード・サウンド向きの歪み
X-METAL過激なゲインながら音の輪郭を失わない強烈な歪み
FUZZ伝統的ファズ・ペダルを彷彿させる歪み

メイン歪みとブースターを合体

BOSS製オーヴァードライヴ・ペダルの伝統を受け継ぐようなイエローの筐体に包まれた“OD-200”。このモデルはデジタルとアナログ両者の特徴を兼ね備えた“ハイブリッド・ドライヴ”と定義されている。 

本機の主体となるのは左ページにリストを掲載した12種類の歪みモードで、これらを切り替えるだけでもクラシック・ロックからモダンなメタルまで、幅広いジャンルとスタイルに対応したサウンドを構築できる。それ以上にユニークなのが、その内部構造。歪み回路の前段と後段にそれぞれブースターが配置され、前段でブースターのゲインを、後段で音量をそれぞれ調節。さらにノイズゲートの機能も搭載されており、本来であればメインで使う歪みエフェクトの他にペダルを複数台用意しなければいけないセッティングも、この1台で完結してしまうというわけだ。またブースターは前出の12種類からBROWNとX-METALを除いた上で、MID(中域を強調)、CLEAN(ギターの特性を変えずにゲイン・アップ)、TREBLE(ブライトな特性)、 METAL ZONE(BOSS“MT-2”のサウンド)、METAL CORE(BOSS“ML-2”のサウンド)という5種類を加えた計15タイプから選択することができる。

ちなみに、先述したように“200 Series”は4つのメモリーにセッティングをプログラムできるわけだが、これに関して補足しておくと、MEMORY領域のインジケーターが「MAN」の位置にある時は、現在のツマミの状態を反映させた音が出るので、実質的には5つのセッティングを使い分けられるわけだ。

接続方法もペダル内部で変更 

OVERDRIVEは“OD-1”系列、BLUESは“BD-2”といった具合に、BOSSの名ペダルを再現しているモードも多く搭載されているが、“OD-200”のDRIVEツマミで得られる歪み量はそれらオリジナルを大幅に超える可変幅だ。“200 Series”全般に言えることだが、EQ(本機ではLOW、MIDDLE、HIGHの3バンド)の効きが極めて良く、これらを動かしていけば確実に好みの音色を見つけられる。

太くウォームで粘りのある音がクセになるCNTR OD、アンプ・ライクな箱鳴り感が絶品のSTACK DRIVE、圧巻の高解像度でド迫力の重低音を創出するX-METALなど、ヴァラエティ豊かなモードはどれを選んでも驚異的な高音質が実感できる。またBROWNは初期エディー・ヴァン・ヘイレンのブラウン・サウンドからインスパイアされたもの。これまで同社の“KATANA Amp”シリーズに搭載されていたアンプ・タイプだが、コンパクト・サイズのエフェクターに内蔵されたのはこれが初めてで、明確に芯のあるワイルドな野太さに一発でハマってしまった。

本機のディスプレイには選択したモードやツマミの状態を示す数値が表示されるのだが、PARAMとMEMORYのボタンを同時押しすると、外部エクスプレッション・ペダルへの機能の割り当てなどを設定できるメニュー画面に移行する。ここで注目したいのが、メインの歪みとブースターの接続方法を変えられること。出荷時はそれらが直列で接続されており、並列接続に変更するとメインの歪みサウンドに加えて、ブースターの歪みをブレンドして出力することで、極太の歪みを実現できるのだ。

正直言ってこのサイズのエフェクターにこれほどの機能が詰め込まれているとは、実際に試奏するまで想像だにしなかった。触れば触るほどに「こんなことまでできるのか!」という発見があり、これさえあればすべてのギタリストが求める歪みサウンドをすべてフォローできてしまうのではないかと思った次第。

DD-200:ディスプレイ
ディスプレイにはディレイ・タイムなどの数値の他、選択したディレイのモードの略称を表示。写真はSHIMMERの状態。
OD-200:PARAM
左端のPARAMボタンを押すことで、PARAMツマミ(右の写真を参照)で操作するパラメーターを選択。インジケーターがTYPEの時はブースターのタイプを選び、POSTとPREでそれぞれブースターの音量とゲインを調節。DECAYはノイズゲートが閉じるまでの時間、THRESHはゲートがかかる音量を調節する。
OD-200:ツマミ
各モードのパラメーター調節(PARAM)、エフェクト・レベル(LEVEL)、歪み量(DRIVE)、低域(LOW)、中域(MIDDLE)、高域(HIGH)をそれぞれコントロールするツマミ類。

HNIB’s IMPRESSION:軽いクランチから激重ディストーションまで変幻自在

OD-200:試奏中

ヘヴィ・ミュージックの申し子であるHNIBだけに、やはり気になるのは歪み系ペダル。まずは“OD-200”から試奏を開始した。最初に猛烈なモダン・ディストーション・サウンドを生み出すX-METALを試し、徐々にトラディショナルな歪みへと移行していくという形で様々なモードを試していったのだが、特に反応が大きかったのはBROWNモード。2人ともいわゆるブラウン・サウンドにはあまり馴染みのなかったようだが、そのタフな音質に惚れ込んだようで、またDISTでの音の立ち上がりの速さと粒立ちに「おお〜!」と感嘆の声を上げることしきり。今回は歪みが控えめなアンプを使って試奏したのだが、「このペダルをつなぐだけでここまで“強い歪みサウンド”が出せるなんて!」と2人とも驚きを隠せないようだった。

そうして好みのサウンドを探した結果が以下の通り。比較的トラディショナルなモードの歪みがお気に入りだったようだ。

DAIKI’s Setting◆野太くクリアなブラウン・サウンド

OD-200:DAIKI

MODEBROWN
LEVEL48
DRIVE72
LOW3
MIDDLE19
HIGH17

BROWNを選択して、中域をくっきりと押し出したサウンドをクリエイト。LOWは抑え気味だが、サウンド全体の野太さは十分で、噛み付き感も強烈だ。ブースターは不使用。

TJ’s Setting◆ストレートな豪快ディストーション

OD-200:TJ

MODEDIST
LEVEL50
DRIVE69
LOW3
MIDDLE9
HIGH17

高域がザラついた荒々しいディストーション・サウンドで、強烈なパンチ力を湛えて耳に飛び込んで来る。加えてブースターはHARD DRIVEを選び、POST=60、PRE=110に設定。

TJ:一通り触ってみて、まず名前に“X”が付くモードがモダンで強力だなと思ったんですが、それ以外のモードでもめちゃくちゃイカつい音が出せて、本当に音作りの幅が広いですよね。BROWNの野太さも良かったなあ〜。クランチからドンシャリまで、これ1台を操作するだけであらゆる歪みサウンドが作れるようになりますね。このペダルは奥が深すぎる! 好きな歪みサウンドを探している初心者の人も、これさえあれば相当学べるんじゃないかな。それと俺はエフェクターの配線の知識が弱いんですけど(笑)、このペダルでブースターやノイズゲートを上手く組み合わせれば、色々と接続しなくていいから便利ですよね。

DAIKI:どれも面白い…どのモードを選んでも最初から良い音が出ているんですよね。色々なタイプの歪みが入っているけど、嫌いな歪み方が1つもないというか。しかもツマミの効きが凄く良いから、細かく微調整ができる。ライヴの現場で使ってもバリバリに活躍してくれそうですね。